富士通前社長の野副州旦(のぞえ・くにあき)氏が、社長辞任の取り消しを会社側に求めている問題で、富士通は5日、これまで「病気療養」としていた野副氏の辞任理由を訂正する方向で調整に入った。取締役の了承を得たうえで、6日にも辞任理由を変え、公表する考えだ。 訂正後の理由は未定だが、野副氏が自ら辞職したのではなく、事実上の「解任」だったことをにおわす可能性もある。 上場企業は投資家に対し、企業の情報を適切に開示する義務がある。東京証券取引所は5日、これまで公表してきた内容が適切かどうか、富士通に対して事実確認を求めた。5日夕方時点では、まだ返答がない状況だという。