諸派それぞれ考えの違いはあり、客観的叙述の難しい分野ではありますが、極力主観や他派中傷を避けるべきだと思います。その意味で該当派の書籍等をきちんと読了した方がその理解を中正かつ公平な見地から記すべきであり、門外漢が外部から批評するのは評論家ですからさも見てきたように記述するというのは問題があります。 また、気学と奇門遁甲は別の方術であり、「遁甲方術」という用語で共通化することには大いに疑問があります。奇門遁甲における「遁甲」は甲尊を逃がすという意味ですが、気学では「遁甲」は本来むしろ飛星の意味の「循行」のことであって単に九宮が飛泊する有様を指します。古文献の誤植や判読不能で「循行」が「遁行」さらに「遁甲」と、慣用的に混同されるに至ったと考えられます。したがって気学や九星術を奇門遁甲のカテゴリーに含めるには無理があるため、日本兵法との関連で余論として記されるべきかと思います。--Izumin