本稿に関連して、松本孝行さんが「途上国では教育が先か、雇用が先か」という丁寧かつ白眉な論考を書かれていますのでぜひご覧くださいませ(1019追記) マララ氏がノーベル平和賞を受賞した。 彼女は、教育こそが(テロなどへの)ただ一つの解決策であり、教育を第一にすべきだと言う。だが本当にそうだろうか。むしろ、教育先行はテロを助長するのではないか。そして彼女はテロ支援者というべきではないか。以下ではそれらを論じるものである。 彼女の議論に違和感を覚えるのは、教育だけ先行させてもテロリストしか生み出さないからである。 これは第一に、テロの首謀者としての問題意識を抱くには、相当の教養が必要だということを認識する必要がある。つまり、貧困者が貧困を自覚し、構造的暴力を受ける者がそれを自覚するのは、相当教養がないとできないのである。 考えてみて欲しい。 どうして、10までしか数えられない人間が貧困や格差を自
![マララ氏はテロ支援者―教育先行はテロを生みだす](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5ca3e12d98a36e5b182766185b63cd33c26a509a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Fcms%2Fwp-content%2Fuploads%2F2021%2F07%2Fagora-twitter.jpg)