大阪維新の会が国政に打って出ようとしている。維新塾にも3千人以上の応募者が殺到し、来るべき総選挙には300人の候補者をたてる、とも言われている。まさしく「維新の会」ブームであり、今後の政治の焦点になる。このブームが続けば、次回の総選挙では自民、民主ともに過半数を取れず、大躍進の維新の会との連立のあげく、事実上、維新の会の政策を丸のみなどという事態も十分に考えられる。 国政に参加する場合の公約である「維新八策」として、首相公選、参議院の廃止、道州制の導入、脱原発、TPP参加などを唱えており、上のような事態になれば、刷新といえば刷新であるが、大混乱といえば大混乱になりかねない。 確かに今日の日本を覆う閉塞(へいそく)感と、自民、民主の「二大政党政治」への強い失望を前提にすれば、ともかくも行動力が売り物の維新の会への高い期待もわからないではない。既成のシステムへの攻撃や破壊的なエネルギーが「何か
前回、金光翔さんのことについて書いたが、その論考『<佐藤優現象>批判』について、ちょっと他の場所でやりとりをした。 http://gskim.blog102.fc2.com/blog-entry-1.html そのなかで、この論の論調は、左派文化人の批判に集中するあまり「主要な敵」を見失わせるものではないか、といった評を聞いた。 これは、ぼくは違うと思う。 どう違うのかを、書いておかなくてはいけない。 金光翔による批判の意図するところ ぼくの考えでは、逆に金光翔(以下敬称略)は、あの論考で「主要な敵」を明示しようとしたのだ。 あの論考で示唆されていたように、左翼が変質して(もしくは従来の不十分な主張の延長として)、国家による少数者や弱い立場の人の排除、また戦争の遂行に加担するような姿勢を示すなら、そうした変質の構造こそが批判されるべきものであり、「主要な敵」を見えなくさせているものであると
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