その月に書かれた新聞やテレビ、雑誌などから、 ジャーナリスト柴田さんが気になったいくつかの事柄を取り上げて、論評していきます。 しばた てつじ 1935年生まれ。東京大学理学部卒業後、59年に朝日新聞に入社し、東京本社社会部長、科学部長、論説委員を経て現在は科学ジャーナリスト。大学では地球物理を専攻し、南極観測にもたびたび同行して、「国境のない、武器のない、パスポートの要らない南極」を理想と掲げ、「南極と平和」をテーマにした講演活動も行っている。著書に『科学事件』(岩波新書)、『新聞記者という仕事』、『世界中を「南極」にしよう!』(集英社新書)ほか多数。 普天間基地の移設をめぐる日本のメディアの迷走ぶりについては、これまでにも何回か取り上げてきた。日本のメディアは、鳩山政権の普天間問題に対する対応が迷走していると筆をそろえて非難しているが、迷走しているのはむしろメディアのほうであり、「早く