岡田克也外相は9日未明、外務省で記者会見し、米軍普天間飛行場の移設先として沖縄県名護市辺野古崎付近と明記した日米共同声明について、「8月末とは技術的な検討のタイミングであり、それまでに沖縄の理解を求めなければならないというものではない」と述べ、地元の理解が得られなくても、施設の位置や工法を選定する考えを表明した。地元合意がなくても日米合意の実現を目指す考えを示したといえ、沖縄側から反発が出ることも予想される。 一方で、岡田氏は「沖縄のみなさんが、『これならやむを得ない』と思っていただく状況をつくりだすことが重要だ」と指摘、沖縄住民の理解を求めるため、粘り強く説得を進める意向も強調した。 8日夜に首相官邸で行った記者会見でも岡田氏は「地元だけで決まるわけではない。国民の命を守る責任が政治にはある。そのことと沖縄の負担軽減をどう両立するか問われている」と語った。【西岡省二】