【アテネ=末続哲也】ギリシャのパパンドレウ首相は、ユーロ圏諸国の支援受け入れの是非を問う国民投票の実施に向け、4日に議会で内閣信任投票を行う構えだ。 しかし、国民投票を巡って与党内は再び紛糾しており、首相は3日、対応を協議するため、緊急閣議を開いた。 ギリシャ議会(定数300)での議席数が152に減った与党・全ギリシャ社会主義運動(PASOK)では、実力者のベニゼロス財務相が3日、国民投票への反対を表明するなど、造反の動きが相次いだ。このため、内閣は議会の信任を受けられないとの観測が急浮上している。首相が辞任し、連立政権が樹立されるとの報道もある。ギリシャ政局は一気に流動化している。 ベニゼロス財務相は3日朝、仏カンヌからの帰国後に声明を発表し、「(ユーロ圏にとどまるとのギリシャの立場を)国民投票にかけるべきではない」と述べ、パパンドレウ路線への反意を明確にした。別の与党議員1人も国民投票