元自民党幹事長の野中広務氏(88)が6日、名古屋市内で講演し、安倍内閣が集団的自衛権の行使を認めるため、憲法解釈を変える閣議決定をしたことについて、「暴挙」と痛烈に批判した。 野中氏は、朝鮮戦争で南北に分断された鉄道の連結などに協力してきたNPO法人「三千里鉄道」(愛知県豊橋市)が開いた集会で、「東北アジアの平和に向けた日本の課題」と題して講演。「私どもが、あの戦争から69年たった今日を平和で迎えることができたのは、憲法があり、9条があったからだ。解釈を変更しただけで、再び戦争への道を歩むというのは暴挙だ」と批判し、「憲法9条の死守」を訴えた。 また、野中氏は「従軍慰安婦」や尖閣諸島問題などで悪化した日韓、日中関係についても言及。「政治家は、植民地化が朝鮮半島に残した爪痕や、戦争が中国に残した傷痕を謙虚に反省して、やっていかなければならない」と指摘した。 そのうえで「近隣諸国と対立したまま