大阪市は17日、JR大阪駅北側の再開発地区「うめきた2期」(同市北区、約16ヘクタール)で行っている地下水を冷暖房に活用する全国初の大規模実証実験で、従来比35%の省エネ効果を確認したと発表した。課題となっていた地盤沈下への影響もなかった。平成36(2024)年夏ごろに先行開業する「うめきた2期」や、誘致を目指す37(2025)年国際博覧会(万博)会場での実用化を目指す。 実験は冷暖房の省エネに役立てようと、市や市立大、関西電力などが協力し昨年1月から実施。地下水が豊富で高い効果が見込めるとして「うめきた2期」エリアの一角を選んだ。 実験では、年間を通じて18度前後に保たれている地下水の性質を利用。深さ60メートルの井戸を2本掘り、夏は外気温より冷たい地下水をくみ上げて冷房に使用。冬は、その排熱で温まった地下水をくみ上げ、暖房の熱源として活用した。