戦後最大級の台風10号が接近・上陸することで、どんな被害が想定されるのか。気象庁は暴風や大雨だけでなく、海面が上昇して陸地に押し寄せる高潮が起きる「複合災害」の可能性に言及している。奄美などで予想される最大瞬間風速70メートルでは、道路の表面が剥がれて飛ぶこともあり、気象庁は警戒を呼び掛けている。 昨年9月に千葉市付近に上陸した台風15号は大きな被害が出たが、それでも最大瞬間風速は57・5メートルだった。気象庁の指標によると、瞬間風速が67~80メートルの域に達すると、想像を絶するような被害が起きる。 道路のアスファルトが剥がれて周辺に飛んだり、鉄骨プレハブ住宅の壁が変形したり、木造住宅が倒壊したりする。鉄筋コンクリートの住宅でさえ、ベランダの手すりが広い範囲で変形するなどの被害が続発するおそれがあるという。 風速がそこまで伸びなくとも、被害は甚大だ。瞬間風速50メートルを超えれば電柱が折