黒い外観から「烏城」の呼び名でも知られる岡山城の天守閣が3日、約1年半にわたる耐震改修工事を終えてリニューアルオープンした。外壁は塗り直されて漆黒に。戦国時代に使われた火縄銃のレプリカを手にして重さを確かめられるようにするなど、体験型に重きを置いた館内展示に一新された。 展示の監修を務めたのは、歴史学者で岡山市出身の磯田道史さん。城下町の歴史を分かりやすく伝えるためのプロジェクションマッピングなどが取り入れられた。 城を保有する岡山市によると、天守閣は昭和41年に再建されたもの。老朽化したため、長期休館して昨年6月から大改修をしていた。 岡山城の天守閣は、豊臣秀吉の政権で五大老に名を連ねた大名の宇喜多秀家が、慶長2(1597)年に完成させた。だが、太平洋戦争で米軍の空襲に遭い、焼失した。