タイガー魔法瓶(大阪府門真市、菊池嘉聡〈よしさと〉社長、06・6906・2114)は、国際宇宙ステーション(ISS)の実験成果物を収納する「真空二重断熱容器」を開発した。大気圏突入時の高温下でも容器内部を4度Cに保つ断熱性と、海上落下時の衝撃に耐える強度を備える。宇宙で作成したたんぱく質などを収める予定。ISS向け無人輸送機の次期打ち上げ機「こうのとり7号機」に載せる計画だ。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同開発した。タイガーが宇宙産業向け製品を手がけるのは初めて。 容器サイズは直径29センチ×高さ34センチメートルで、重さ約10キログラム。実験成果物を入れる「内容器」と「外容器」の二重構造で構成し、魔法瓶に用いる真空断熱技術を応用した。パラシュートを装備した小型回収カプセルに内蔵し、こうのとりの先端部分に設置する。 重ね合わせる部分を長くとることで真空断熱部分を厚くし、内部への入熱
【名古屋】豊田合成は2017年内にも自然光に近い発光特性を持つ発光ダイオード(LED)「太陽光LED」の量産を始める。紫色LEDに複数の蛍光体を組み合わせることで、対象物を色鮮やかに見せることができる。製品の外観検査や色校正などの需要を見込んでいる。LEDを含む同社の光学関連事業は現在は営業赤字となっている。産業用途などを開拓して18年度の黒字化を目指す。 開発した太陽光LEDは、ベースとなる紫色LEDに赤や緑、青色の蛍光体などを混ぜることで、太陽光に近い光を実現した。特に従来のLEDと比べて波長の長い赤色の発光特性に優れており、屋内でも屋外と同じような光を再現できる。 既にサンプル出荷を始めた。例えば自動車の外観検査用や洋服の展示用、撮影用照明などに需要があるとみて提案している。また自然光に近い「やさしい光」である点も生かし、オフィスや医療機関・保育施設などでの生産性向上に向けた研究も外
京都大学大学院の江口浩一教授らとノリタケカンパニーリミテド、IHI、日本触媒、豊田自動織機、三井化学、トクヤマの研究グループは、アンモニアを燃料とする固体酸化型燃料電池(SOFC)で1キロワットの発電に成功した。アンモニアSOFCでは世界最高の発電規模だという。住宅1軒分の1日の電力をまかなえる出力となる。有害物質や温暖化ガスが発生しない発電の実用化に期待できる。 研究グループは汎用的なSOFCのセルとして、電圧や出力を高める導電性材料を挟みながら30個重ねた集合体(スタック)を使用。通常の都市ガスに代えてアンモニアを燃料として供給し、1キロワットの発電を実現した。 7立方メートルのボンベで、1キロワットの発電が約3日続けられる。今後、セルの量を増やし、コンビニエンスストアなど小規模商業施設で使える3キロ―5キロワットの業務用で実用化を目指す。 水素エネルギーの利用には、化学的に安定した液
大阪府立大学研究推進機構21世紀科学研究センターの中澄博行特認教授らは、農業用の太陽光波長変換フィルムを開発した。太陽光の波長の一部を変換し、植物の光合成に必要な波長の光を増やす。生産性や品質の向上につながる。ヘキサケミカル(大阪府東大阪市)やシプロ化成(大阪市東淀川区)など関西の中小蛍光色素メーカー6社と連携し開発。チャックシール付き袋メーカーのハイパック(東京都港区)の協力も得て2018年の製品化を目指す。 中澄特認教授と企業のグループは光合成に使われる青色光の波長に着目。フィルムに機能性蛍光色素を付着し、光合成に使うよりも少し短い波長の光を量を減らさずに変換する。トマトのリコピンやブドウのアントシアニン、ポリフェノールなどの成分の含量増加を確認した。 開発にかかわる他の企業は新中村化学工業(和歌山市)、山陽色素(兵庫県姫路市)、日本化学工業所(和歌山市)、ヤノ技研(兵庫県宝塚市)。同
スカイロボット(東京都中央区、貝應大介社長、03・6263・0402)と東京大学は、飛行ロボット(ドローン)と人工知能(AI)で山岳遭難者の位置を高精度で割り出すシステムを開発した。登山者に500円玉大の安価な位置情報発信器(ビーコン)を持たせ、AI技術の一つである確率推論技術を応用。電波の情報などからAIがビーコンの位置を40センチメートルの精度で割り出す。年内に実証実験を始める。 捜索時に3機のドローンを飛ばし、いずれかのドローンがビーコンからの電波を受けると3機が集まり、3点計測の要領でビーコンの位置を探る。ビーコンからの電波をAIが分析して、場所を特定する。 ドローンは時速70キロメートルで30分ほど飛行でき、人海戦術による捜索より広い範囲を一気に探せる。東大大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻の知能工学研究室(堀・矢入研究室)の矢入健久准教授らの知見を生かした。ビーコンは全地球測位
三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12日、軍事施設の監視や大規模災害時の対応といった危機管理に必要な情報収集衛星「光学8号機」を大型基幹ロケット「H2A」48号機で種子... マイクリップ登録する
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