【赤田康和、木村尚貴】国立国会図書館の蔵書を電子書籍にして配信する実験が2月1日、始まる。文化庁が呼びかけ、紀伊国屋書店や大日本印刷グループが参加する。同館が蔵書をスキャンして作った画像データを、民間企業が電子書籍に変換して活用する初めての例となる。 大日本印刷側は電子書籍ファイルを作り、紀伊国屋書店が自社の電子書籍ストア上で無料で一般に配信。利用者は電子書籍閲覧ソフトを使い、紙の本のような感覚でページをめくれる。一部の書籍は全文対象の検索もできる予定だ。 実験で配信されるのは、13作品。画面をスクロールすることで本物の絵巻のようにつながった画像を楽しめる「平治物語」や、直筆版と活字版を合わせた芥川竜之介の小説「河童」、著者の死後50年経ち著作権が切れたばかりの柳田国男の「遠野物語」などが予定されている。解説や装丁に著作権のある書籍もあったが、許諾をとった。
お薦めの本を短時間で紹介し合い、一番読みたくなった本を決める「ビブリオバトル」が27日、甲府市の県立図書館で行われた。県内図書館では初開催。県内外から集まった11人が、約50人の観客を前に大好きな本を猛アピールし、会場を沸かせた。(横山耕太郎) 「ビブリオ」とは書店を意味するラテン語。お薦めの図書の魅力を紹介し合った後、参加者と観客が一番読みたい本に挙手して1位の本を決める。東京や神奈川などでは既に行われており、県内図書館初のバトルには県外の経験者が多く参加した。 参加者の持ち時間は5分間。紹介された本は、「柳橋物語 むかしも今も」(山本周五郎著)などの文学作品から、新書の評論「芥川賞はなぜ村上春樹に与えられなかったか」(市川真人著)まで幅広く、中には山梨県人の特徴を紹介したエッセー「山梨原人」(渡辺允規著)を選んだ参加者もいた。 前半の部で1位に選ばれたのは、東京都世田谷区の会社員安村正
少女:先生のお父様は、最初大工さんで、そのあと本を修理する職人さんになられたのでしたね。 司書:ええ。 少女:お母様はどういう方ですか? 司書:元気な人です。子供たちの釣りに〈引率〉を口実に着いてきて、一番夢中になって釣りを楽しむような人でした。 少女:やっぱり本が好きな方でしたか? 司書:いいえ。彼女は本を読めませんでした。おそらく自分の名前以外は書くこともできなかったと思います。彼女は早くに父親を亡くして、働きに出なければならなかった母親のかわりに、弟や妹たちの世話をしなければなりませんでした。学校は好きでしたが、ほとんど通えなかったと言っていました。 少女:そうだったんですか。 司書:彼女が読むようになったのは、私の父が亡くなってからです。識字教室を探してきて、そこで読むことを学び始めました。「これでやっとお父さんの仕事を読むことができるね」と喜んでいました。もっとも父は洋古書の修繕
株式会社図書館流通センター(TRC)がこのたび「TRCスタッフが選んだ本2012」という企画を行い、2012年12月3日付けでその結果を発表しました。 これは、全国の公共図書館で働いているTRCスタッフが、「内容がオススメ」「あまり知られていないけどおもしろい」「表紙・装丁、中の写真などが美しい」といった基準で、2011年に出版されたもののなかから“来館者に手にとってもらいたい本”を投票したものです。有効投票数は2,605票で、投票された図書は1,354タイトルでした。結果については、NDCの0類から9類、文庫、その他といったカテゴリ別の順位のほか、総合順位が公表されています。 いくつかの図書館では投票された図書の展示も行っているということです。 TRCスタッフが選んだ本2012 http://www.trc.co.jp/topics/e_ranking.html 「TRC(図書館流通セン
本、本、そして本。 オランダのとある村に新しくできた図書館のデザインが素晴らしい。2009年にそのデザインプランが公開され注目を集めましたが、ついに完成して一般に公開されました。 この本本本の図書館Book Mountain Library Quarterをデザインしたのは、MVRDV建築事務所。建築費用は3900万ドル(約30億円)で、棚には15万冊もの本を収納することができます。外観はガラス張りで、図書館内に多くの自然光をとりいれることができます。まさしく本の山の1番上には小さなカフェがあり、街全体のパノラマビューも楽しめますよ。 行ってみたいなぁ。 [MVRDV via designboom] そうこ(Andrew Liszewski 米版)
読みたい本を見つける手段として、これまでは「本屋さんで買う」か、「図書館で借りるか」が主な選択肢でしたが、今回ご紹介する「co-ba library」は、人を通じた新たな本との出会いを提案してくれるシェアライブラリーです。 co-ba libraryは渋谷にあるコワーキングスペース「co-ba」の上のフロアに5月7日にオープンします。利用者一人ひとりに自分のスペースが割り当てられ、そこに自分が読み終わった本を置いていきます。 楽しみ方はいろいろ。いろんな人の本棚を覗いて新たな発見をしたり、気になってたけど買おうか迷ってた本を手にして読んでみたり。本棚の枠には所有者の名前やTwitterアカウントなどの連絡先を書いたプレートが貼られているので、ほかの人の本棚を眺めて読みたい本があれば、所有者とコンタクトをとって借りることもできます。自分の興味のあるジャンルの本を置いている人と接触して、情報交
株式会社ツクルバは5月7日(月)、東京の渋谷にシェアライブラリー「co-ba library(コーバライブラリー)」をオープンします。個人が本を持ち寄り、ライブラリーの本棚に並べて共有できます。 ▽ http://library.co-ba.jp/ ▽ http://co-ba.jp/ 「co-ba library」は、個人が持っている本を共有できるライブラリーです。本は作家別やジャンル別ではなく提供者別に分類され、個人間で貸し借りできます。4月15日(日)から利用者の受け付けを開始し、5月1日(火)にプレオープン、5月7日(月)に正式オープンします。 「co-ba library」は、2011年12 月に渋谷でスタートしたクリエイターのためのコワーキングスペース「co-ba」の上階にオープンします。「co-ba library」では、「co-ba」同様にWi-Fiや電源が使え、フロア内で
日本を代表するオンライン・テキスト・アーカイブである「青空文庫」に集められた著作権保護期間を満了した日本語の文学作品テキストのうち、 約4000 タイトルがアメリカのインターネット・アーカイブに収録され、オンラインで「電子書籍」として閲読できるようになりました。 今回の青空文庫の収録にさいして、ボイジャーが発表したプレスリリースには、以下のような文言があります。 今回 Internet Archive に提供されたのは PDF 形式のファイルですが、縦書きにも対応した EPUB3 での提供が引き続き進められています。これらのEPUB3データは近々公開される予定です。ボイジャーは、今後も Open Library における “Aozora Bunko 青空文庫” コレクションの拡充を図るとともに、世界中の電子書籍読者にとってよりオープンで、より使い易い読書環境作りを推進します。その一環として
6 Reasons We're In Another 'Book-Burning' Period in History | Cracked.com By: S Peter Davis October 11, 2011 これを聞いた人の8割は私の顔を殴りたくなるだろうが、端的に言おう。 私はこの数年、仕事の一部として図書館書庫をめぐり歩いて、 稀覯本を含む本を数万冊以上捨ててきた。 焚書と聞いて、一般にはおそらくナチスドイツを連想する人が多いんじゃないだろうか。 それは不寛容と反知性の象徴だ。 だが今回の焚書は違う理由で起こっている。 #6. あなたの街の図書館でいままさにやられている本を捨てているのは、利用者が誰もいないような辺鄙な田舎の図書館だけじゃない。 おそらく世界最高の権威がある図書館、大英図書館でも、本の廃棄が産業的な規模で行われている。 オーストラリアのニュー・サウス・ウェール
1143年に創立されたプラハの修道院Strahov Monasteryの図書館内部を全方向ぐるぐると360度自在に眺め回し、17世紀から15世紀にまでさかのぼる約4万2000冊の貴重な蔵書の背表紙のタイトルまではっきりと読むことができ、18世紀に建てられた荘厳な哲学図書館の内装を、随所に施された彫刻的装飾や天井の美麗なフレスコ画の細部にいたるまで、じっくりと見ることができる超高精細なパノラマ写真が公開されています。 図書館探検は以下から。World's Largest indoor Photo: Strahov Philosophical Library, Prague - 40 Gigapixel 360º Panorama 「Start Tour」ボタンをクリックすると、図書館内部を上下左右にぐるりと眺め回したりズームしたりしながら動画のように見どころを教えてくれるツアーが始まります。
『図書館日和 』は、蔵書検索ができる、図書館をよく使う人に便利なiPhone・iPod touch向けの無料アプリです。 読みたい本や、借りた本を管理する機能も備えています。 (この記事はゲストライターのTom氏が執筆しました) 利用には、インターネットへの接続が必要です。 まずは、読みたい本を検索してみましょう。 「蔵書検索」タブで、和書・雑誌・洋書からキーワードで検索できます。 人気順・刊行の新しい順/古い順で、検索結果を並べ替え可能です。 画面右上の「絞り込み」ボタンをタップすると、ジャンルで絞り込むこともできます。 詳細画面から、Wikipediaで著者や書籍の記事を閲覧でき、書籍の情報をTwitterやメールで共有することも可能です。 「図書館」タブで、地域リスト、GPSから周辺の図書館を検索し、「よく利用する図書館」として登録しておけば、貸出状況の検索もできます。 貸出可能な図
子どもたちがお気に入りのぬいぐるみを一晩、図書館に預けると、翌日、夜の図書館でぬいぐるみが冒険している様子を撮影した写真がもらえる‐。こんなイベントが「ぬいぐるみの図書館のおとまり会」と銘打って11日夕から翌12日にかけて、宝塚市立西図書館(同市小林2)で開かれる。(上杉順子) 子どもたちに本に興味を持たせよう‐と米国で取り組まれている催しで、最近、日本に紹介された。国内での実施はまだ珍しいという。 「国民読書年」を記念した企画の一環。本の読み聞かせ会にお気に入りのぬいぐるみを持ってきてもらい、子どもたちは終了後、ぬいぐるみを置いて帰る。その後、図書館職員が館内のさまざまな場所でぬいぐるみが遊んでいる写真を撮り、翌日、迎えに来た子どもたちに、その写真や、ぬいぐるみが読んで気に入ったという設定の絵本を貸し出す‐という趣向。 米国では、簡単で安全な上、子どもが非常に喜ぶ‐と、各地で催されている
Libron(リブロン)とは Libron は Amazon のページから素早く最寄りの図書館の蔵書を検索し、貸出予約ができる便利なツールです。 図書館蔵書検索サイト「カーリル」(https://calil.jp/)の提供するAPIを利用することで、全国7000以上の図書館(1400館以上の大学図書館を含む)に対応しています。 サポートのお願い 2010年よりLibronはオープンソースかつ無料で提供しております。継続して開発を続けるためには、使っていただいている皆さまからの支援が必要です。1杯のコーヒーという形でサポートをいただけると大変ありがたく思います。 ※ クレジットカードの明細には「合同会社つくる社」と表示されます。 更新履歴 3.0.18 - 2023/01/23 本以外の商品ページでも検索のローディングアイコンが表示されてしまうバグを修正しました。 3.0.17 - 2023
この「マガジン航」の読者の方であれば、「『電子図書館』は出版業界と共存できるか」(IT Media News 4月23日掲載)という熱い見出しの記事をすでに読んだかもしれません。国立国会図書館が進める大規模デジタル化構想に対して、日本の出版業界からの否定的な反応が見られるようになってきました。 議論が巻き起こること自体は、もちろん歓迎すべきことです。ただ、やはり様々な懸念も抱きます。その様々な懸念の中でも、上で紹介したような記事を読むと、たとえば1990年代に出版業界から巻き起こった「図書館=無料貸本屋」という議論を思い出します。 このときに起きた議論については、田村俊作、小川俊彦編『公共図書館の論点整理』(勁草書房、2008年、2520円)に収められている安井一徳著「『無料貸本屋』論」によくまとまっていますが、あえてまとめれば、図書館による貸出が出版業界の売上の阻害要因になっているのでは
2月1日、丸善と図書館流通センターの共同持株会社として「CHIグループ」が設立された。同日開いた設立記者会見では、(1)電子化への対応、(2)書籍販売の収益向上、(3)図書館業務受託ナンバーワン企業――の三つの重点課題に取組んでいくと今後の方針を説明した。 とくに(2)について、小城武彦社長兼最高経営責任者は「丸善店舗において、低返品率の書籍販売モデルに挑戦していく。そのためには店舗の外見も変わってくる。店の在庫をスリムにする。そうすると売上げが落ちるので、本の訴求の仕方を変える。そのためには、什器・店舗レイアウトも変わる。今年中には、そうした売り切る力をもった新しい書店を提示したい」と説明。 石井昭代表取締役会長は「書店には発注権はなく、取次が決めて送品している。客をみて店が何冊と判断できるモデルを志向している」と補足した。
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