アメリカとイギリス、それにオーストラリアの3か国が中国を念頭に設けた新たな安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」について、東南アジアの各国は地域の軍拡競争と緊張の高まりを招くおそれがあると懸念を示しています。 「AUKUS」はアメリカ、イギリス、オーストラリアの3か国がインド太平洋地域の平和と安定を図るためとして15日、創設を発表した安全保障の新しい枠組みです。 「AUKUS」が海洋進出を強める中国を念頭にオーストラリアへの原子力潜水艦の配備を目指す考えを示していることについて、中国と、南シナ海で領有権や海洋権益をめぐる争いを抱える東南アジア各国は相次いで懸念を示しています。 このうちマレーシアのイスマイルサブリ首相は17日、オーストラリアのモリソン首相との電話会談で「新たな枠組みはインド太平洋地域に核兵器の軍拡競争を招くおそれがある。特に南シナ海で、対抗勢力の攻撃的な行動を誘発するこ