市場の多様化、需要の縮小、競合企業の増加、多角的事業展開やグローバル展開の必要性……。こうした荒波を乗り越えていくためにさまざまな能力を持つ人材を効果的に活用して、生産性の向上や新たな価値の創造を考えていくことは、経営者にとって2016年も大きな課題だと言える。 企業の成長や事業継続性の拠り所となるのは間違いなく人材の力であり、人材一人ひとりの能力を企業のどのようなポストで活用していくかという選択を誤れば、その企業は停滞や衰退を余儀なくされると言っても過言ではない。企業の未来を担う次世代のリーダーを育成することも、大きな課題だ。 このような課題に対するひとつの答えとして注目されているタレントマネジメントは、欧米の企業から生まれ、既に日本企業の多くも導入している考え方だ。企業はどのような考えや目的のもとでタレントマネジメントを導入し、また実際に成功している企業はどのような形で実践しているのだ