進学校として知られる東京都立国立高校(国立市)で今秋、クラス替え問題を巡る「騒動」があった。同校は卒業まで一度もクラス替えをしない「持ち上がり制」を採用しているが、校長が来年度に入学する学年からクラス替えを導入する方針を発表。卒業生の一部や在校生からも反発が相次ぎ、結局立ち消えとなったが、長年続く「伝統」を学校側が変えようとした理由とは…。 自主性を尊重国立高は都教委から「進学指導重点校」に指定され、国公立大や難関私大に毎年多くの合格者を輩出。一方で、制服の指定はなく、文化祭や体育祭などを併せた恒例行事「国高祭」では企画・運営の主体を生徒が担うなど、自主性を重んじる校風が特徴だ。 通常、進学校では2~3年生からは希望進路別にクラスが分かれることが多いが、関係者によると、同校では少なくとも昭和50年代ごろから入学から卒業までの3年間、クラス替えを行っていない。 OBの男性(47)は「文系と理