JR御殿場線の山北駅が3月17日のダイヤ改正で無人化されることが分かった。乗降客数の減少を理由にJR東海が判断した。同線では同時に、東海道線からの直通列車や、小田急線経由・新宿直通の特急の一部も廃止される。明治以来の「鉄道の町」として知られる山北町をはじめ沿線自治体は、地域の衰退につながりかねないと危機感を募らせている。 JR東海によると、山北駅の2010年度の乗車人員は、1日平均740人。1989年度には1138人あり、約20年間で400人近く減ったことになる。同社は「利用状況や収入などを勘案した」と説明。同駅では現在、駅員の配置は午前7時20分から午後8時までの間に限られ、あとは無人になっている。 山北町の湯川裕司町長は「生活面、観光面など、町にとって山北駅の存在は大きい。沿線の各市町とともに、JRに対し再考を呼び掛けている」と話す。広い駅構内が終日無人になることの安全性や、観光客