3党連立を最優先 米軍普天間飛行場の移設問題で、政府は移設先の方針決定を来年7月の参院選後まで先送りする意向を固めていたことが5日、分かった。鳩山由紀夫首相は外務、防衛両省が目指していた「年内決着」より、連立を組む社民党、国民新党に配慮し、政権維持を最優先させる方針を示している。関係者によると、首相の意向は4日の日米閣僚級ワーキング・グループ(WG)で米側にも伝達されたが、米側は反発したという。普天間移設問題は一層混迷が深まっている。 WGには日本側から岡田克也外相や北沢俊美防衛相らが出席。両大臣が3党連立を重視する政権の意向を米側に伝えたと発表されていた。 しかし関係者によると、社民党が連立を離脱すれば、参院で過半数が確保できず、法案が国会を通らない可能性が生じる日本の政局の状況を伝えた上で、「参院選まで待ってほしい」との趣旨で踏み込んで訴えたという。 参院選で民主党が単独過半数を
会見の途中、厳しい表情を見せる岡田克也外相=5日午後、那覇市、川村直子撮影 岡田克也外相は5日、那覇市で記者会見し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐり、「日米合意が実現できない時に(日米間の)信頼関係がどれだけ維持されるのか。今の日米関係の現状について、私は非常に強い危機感を持っている」と述べた。年内決着の先送りに強い懸念を示したものだ。 岡田氏は、連立を組む社民党が同県名護市辺野古への移設に反対していることなどを理由に、年内決着が「容易でない」との認識を表明した。その上で、問題の先送りは解決につながらないと強調。「打開につながる決断が何か、首相を含めて協議している」と語った。 岡田氏はこの後、那覇市内で仲井真弘多同県知事と会い、4日に東京で開かれた日米間の協議内容などを説明した。また、5日午前の伊波洋一宜野湾市長との会談では、「このままいくと、普天間飛行場の危険が
岡田外相は5日夜、那覇市内で記者会見し、沖縄の米軍普天間飛行場移設問題について、「日米合意が実現出来ずに一方的に白紙に戻せば、信頼関係がなくなる。今の日米同盟の現状に非常に強い危機感を持っている」と述べた。 2006年に日米が合意した現行計画をめぐり、鳩山政権が見直しを進めているばかりか、鳩山首相が年内の決着を先送りする方針を固めたことに対し、米側が強く反発していることへの懸念を表明したものだ。 外相はそのうえで、「(年内の決着は)容易でないが、打開するには一定の決断をしなければいけない」と述べ、鳩山首相が早期に政治決断を下す必要がある、との考えを強調した。 外相は同日夜、仲井真弘多知事と那覇市内の知事公舎で会談し、日米協議の現状などを説明した。 これに先立ち、外相は同日、名護市などで民主党支持者らとの意見交換会に出席。会合では県外移設を求める声が相次いだが、外相は「皆さんの思いはわかった
米海兵隊普天間飛行場の移設問題を巡り、移設予定地の沖縄県名護市で5日に開かれた岡田外相と住民の意見交換会。 日米同盟を背景に計画変更の難しさを繰り返す外相に、出席者たちは「地元の声を聞こうとする姿勢がない」と憤り、怒号が飛んだ。 意見交換会は名護市がある衆院沖縄3区の民主党支部が主催。支持者を中心に約100人が出席した。非公開で、マスコミが入れたのは外相の冒頭あいさつまで。質疑応答を終え、約40分後に会場の公民館から出て来た出席者たちは、報道陣に向かって不満をぶちまけた。 現行計画の移設先となっている同市辺野古の金物店経営、西川征夫さん(65)は「現行計画以外は難しい、という話ばかり。失望した」と切り出し、「県外で決めなければ、来年の参院選では民主党に投票しない」と強い口調でまくしたてた。 出席者たちによると、質疑では「私たちは日本人だ。その私たちよりアメリカが大事なのか」などと厳しい意見
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