CA1826 – アジアにおける納本制度の動向―シンガポール、マレーシア、ベトナム、台湾の事例― / 齊藤まや 動向レビュー オープンデータと図書館 国立情報学研究所:大向一輝(おおむかい いっき) 1. はじめに ネットワークの高速化やサーバ・ストレージの低廉化に伴い、ウェブにおける情報公開のコストは低減し続けている。その中で、いわば完成品の情報である文書・文献だけを公開するのではなく、それらを作成するための基礎資料やデータを同時に共有する事例が増加している。これらの情報を参照することで、元の文書・文献の信頼性を確認することが可能になるとともに、さまざまな情報源からのデータを組み合わせて新たな知見を引き出すことや、新規ビジネスの基盤になることが期待される。近年、このようなデータの公開・共有の取り組みがオープンデータと呼ばれ、主に政府・自治体や学術コミュニティにおける活動が注目されている。