メンテナンスのため、8/31(土)10:00~16:00の間、一部機能が制限されます。記事の検索・閲覧は可能です。 メンテナンス情報の詳細はこちら
メンテナンスのため、8/31(土)10:00~16:00の間、一部機能が制限されます。記事の検索・閲覧は可能です。 メンテナンス情報の詳細はこちら
Nature Publishing Groupは,研究助成金機関のニーズに応えるため,また研究者,図書館員,データリポジトリ管理者,データ規格提唱者などのステークホルダーを対象とした調査の結果を踏まえて,まったく新しいデータジャーナルを開発した。それが2014年5月創刊の『Scientific Data』である。Scientific Dataでは,その特有の論文タイプとしてData Descriptorという新しい形式を採用している。Data Descriptorは,従来の科学論文の要素と機械可読メタデータとを組み合わせ,データの種類を問わない均一な検索,関連出版物とのリンク付け,さらにはデータマイニングが可能になるように考案されている。本稿ではオープンデータの重要性からScientific Dataの創刊に至る背景,Scientific Dataの特長とこれからの可能性について述べる。
Online ISSN : 1347-1597 Print ISSN : 0021-7298 ISSN-L : 0021-7298
国立国会図書館は2002年,「近代デジタルライブラリー」を公開し,デジタル化した図書のインターネットでの提供を開始した。以後,所蔵資料のデジタル化,デジタル化された他機関所蔵資料の収集等を継続的に実施するとともに,2013年からはインターネットで公開されている「電子書籍・電子雑誌」の収集も行っている。これら多種多様な資料の収集・保存・提供は現在,2011年に公開した「国立国会図書館デジタルコレクション」が担っている。本稿では,「近代デジタルライブラリー」から「国立国会図書館デジタルコレクション」へ至る開発の経緯を述べるとともに,OAIS参照モデルの機能要件の観点から,「国立国会図書館デジタルコレクション」における長期保存の現状および課題について説明する。
京都大学では,2011年度より研究推進に携わる専門職としてリサーチ・アドミニストレーター(University Research Administrator: URA)を任用し,学術研究支援室と8つの部局URA室,2つのユニット付きURAからなるURAネットワークを構築してきた。URAによる主要な研究推進業務の1つとして研究資金獲得支援があげられる。本稿では,URAネットワークで実施している科研費申請支援,人文・社会科学系(人社系)研究者のための支援,ICTを活用した情報の集約と分析について紹介する。また,支援業務の中で浮かび上がってきた,学内でのナレッジの共有,よりプロアクティブな支援の必要性,人社系研究支援の検討などの課題について述べる。
Online ISSN : 1347-1597 Print ISSN : 0021-7298 ISSN-L : 0021-7298
独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)地球情報基盤センター地球情報技術部では,JAMSTECの船舶・潜水船で取得された海洋観測データ・試料情報の管理・公開を行っている。これらの業務のマスターデータとして位置付けられる船舶観測メタデータを適切に管理するため,マスターデータ統合基盤システム「Cruise Metadata Organizer for JAMSTEC Research Cruises: CMO」を構築した。CMOの運用によってさまざまな海洋観測データや試料情報を公開するWebサイトにおいて船舶観測メタデータの整合性が確保されるとともに,公開されるメタデータ項目の量・質も充実することとなった。その結果,Webサイトを利用するユーザーが情報を検索・閲覧・ダウンロードする際の利便性が向上した。
図書館のLinked Dataの取り組みに関する意義と背景を,欧米の大学図書館や国立図書館が行っている先駆的な事例を概観することで整理する。図書館による取り組みの背景は,「公共機関のオープンデータとして」の側面と「セマンティックWeb時代の書誌コントロールとして」の側面に分けて考えられる。前者はEuropeanaの取り組みによく表れており,オープンガバメントの流れの中で推進され,その範囲にオープン化したデータの利活用の促進を含むという特徴をもつ。他方,図書館独自の側面である後者は,英国全国書誌のLinked Data化の取り組みや米国議会図書館による各種コード類や典拠データのLinked Data化の取り組みが代表例である。特に,米国議会図書館の取り組みは書誌情報をLinked Dataで作成するためのメタデータ語彙の開発といえる。
国内45機関の参加・協力の下,2011年10月から12月にかけ電子ジャーナルの利用に関するアンケート調査を実施し,広範囲の主題領域の研究者(教員,博士後期課程大学院生)から3,922の回答を得た。これらのデータを多方面から分析した結果,電子ジャーナルの利用がより広範囲にかつ深く浸透するようになっただけでなく,利用者の読書行動や意識(選好)も大きく変化していることが明らかとなった。また,電子ジャーナルの利用度の違いは国際文献と国内文献のいずれを主に利用しているかに密接に関係しており,印刷体と電子情報資源に対するそれぞれ別個のサービスモデルの維持を避けるためには,国内文献の電子化の遅れの解消が必要であることがあらためて確認された。
Online ISSN : 1347-1597 Print ISSN : 0021-7298 ISSN-L : 0021-7298
この4月で,図書館生活は丸12年。大学院を卒業してから,もう13度目の春である。 本稿の依頼を受けたのをきっかけに,しばし,この12年を思い返して,その間に読んで印象に残った3冊を取り上げることにした。およそ図書館員らしくもインフォプロらしくもない本ばかりのような気もするが,「私の考え方を前向きにしてくれた本」ということでご紹介したい。 本書に一貫する主張は,とてもシンプルなものだ。 「一九八六年、一〇〇〇万人の旅客が、それぞれほぼ五人のスカンジナビア航空の従業員に接した。一回の応接時間が、平均一五秒だった。したがって、一回一五秒で、一年間に五〇〇〇万回、顧客の脳裏にスカンジナビア航空の印象が刻みつけられたことになる。その五〇〇〇万回の“真実の瞬間”が、結局スカンジナビア航空の成功を左右する。その瞬間こそ私たちが、スカンジナビア航空が最良の選択だったと顧客に納得させなければならないときなの
新たな図書館目録のメタデータ作成基準・規則であるRDAを採用するにあたって,メタデータの構成と構文を規定するメタデータスキーマが必要となる。現在,従来のMARC21を修正したものが欧米では暫定的に使用されているが,それを置換するものとしてBIBFRAMEが検討されている。本稿は,現在提案されているBIBFRAMEの概要とそれが内包する論点や問題点について論じた。BIBFRAME提案の背景と経緯をまず簡単に取り上げた後,BIBFRAMEの概要を要求定義,概念モデル,メタデータエレメントと語彙(ごい)の定義,エンコーディング方式に分け解説した。次に,BIBFRAMEの問題点と課題を,1)RDAメタデータ作成スキーマの観点,2)複数コミュニティーの共通スキーマの観点,3)実質的に「リンクする」メタデータの観点のそれぞれから整理し論じた。
EPUBは,電子出版物の交換と配信に用いられるフォーマットの標準である。このフォーマットは1999年にOpen eBook Publication Structure(OEBPS)1.01)として発表され,EPUB 2.0(2007年),EPUB 3.0(2011年)と2度のメジャーバージョンアップを経ている。本稿執筆時点での最新バージョンはEPUB 3.0.12)である。EPUBの仕様を管理するInternational Digital Publishing Forum(IDPF)は,電子出版の普及と促進を目的とした標準化団体で,出版社や印刷会社,ソフトウェア/ハードウェアベンダーなど300を超える企業や団体を会員に抱えている。 EPUBの用途である配信と交換について簡単に述べておく。交換とは,出版者と電子書店のように異なるシステムの間で,データをやり取りすることを指す。電子書店がEPU
RDAの理解において重要であるが,RDA本体には直接記載されていないこと,すなわちRDAの位置付けを確認するための事項を取り上げ論じた。最初にRDAの全体的な評価とわが国におけるRDA採用の必要性を確認し,そのうえで以下の事項を論じた。(1)RDAはFRBRとFRADに基づいているが,細部においては多数異なる部分があるため,むしろ独自のモデルをもつと捉える方が混乱が生じない。(2)RDAのみでもメタデータを作成できるが,RDAに含まれている選択肢の扱いや構文的事項については採用機関側での決定が必要である。RDA採用機関においては従来からのMARC21がメタデータスキーマとして用いられており,それに代わるものが現在検討されている。(3)RDAメタデータが利用者にもたらすものは,端的にはFRBRモデルに沿ったOPAC検索・表示機能の実現である。(4)RDA自体はLinked Dataに対応した
近年,論文レベルの客観的評価指標を求める要請が高まっている。その背景には,ソーシャルメディアが研究目的に利用され始めたことと,オープンアクセス推進により,Webに学術情報が流通し始めたことがある。研究者は学術コミュニケーションと研究ワークフローの場をWebへとシフトしてきた。このWeb時代の要請に応えて提唱されたのが,新たな研究評価指標「altmetrics」である。altmetricsは,ソーシャルメディアを活用して,被引用数以外の研究インパクトを「論文レベル」でリアルタイムに計量化する。altmetricsツールの開発,Twitterによる引用予測といった研究を通じて,伝統的な評価指標を補完する新たな指標として発展の可能性をもつaltmetricsは,一方でまだ初期の段階にある。altmetricsが定着するには「オープンアクセスとの共存共栄」がキーポイントになると考える。altmet
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く