オンライン資料の納本制度の現在(1)フランス ウェブサイトや電子書籍など,オンライン上の情報をどのように収集し,次世代に残していくのかは大きな課題である。『カレントアウェアネス-E』では,オンライン上の情報資源に関する納本制度や関連する取組みなどの現在の動向について,国別に紹介していきたい。 ●概要 フランスの法定納本制度は伝統的に国立図書館が担ってきたが,収集する資料の多様化(例えば1977年には映画フィルム,1992年にはラジオ・テレビ放送,1993年にはCD-ROM等の媒体に情報を固定した資料であるパッケージ系電子出版物が納本対象に加わっている)に伴い,現在は,図書をはじめとする刊行資料はフランス国立図書館(BnF),放送は国立視聴覚研究所(INA),映画フィルムは国立映画センター(CNC)という形で,分担して行われている。納本対象として最も新しく加わったインターネット上の情報資源に