三重県鳥羽市のフェリー運航会社「伊勢湾フェリー」は24日、同市と渥美半島の伊良湖(愛知県田原市市)間を結ぶ伊良湖航路(23・2キロ)を9月末日で廃止すると発表した。伊勢湾を横断する唯一のフェリー航路だが、負債総額がふくらみ、昨年3月から実施された高速道路のETC特別割引で利用客が激減したことが影響した。 航路は昭和39年に営業を開始。最盛期の平成6年度にはバス、トラック、乗用車など計約23万8千台、旅客約116万人の輸送を誇った。 しかし、平成20年度は約45万5千人、21年度は今年2月現在で31万5千人に。乗用車はETC割引で20年度の約10万3千台から21年度は今年2月現在で6万9千台に激減。3月期に累積債務が約22億円になる見込み。 航路の所要時間は約55分間で平日は8往復を運航している。