人間の生殖における市場の役割、つまり、卵子や精子は、金のために売買されるべきかどうかを考える。1980年代におこった代理母の「ベビーM訴訟」を例に、激論が交わされる。営利目的に代理母になった女性の「同意」は有効かどうか・・・?このケースで裁判所は、文明社会には金では買えないものがある、という決断を下した。市場原理を際限なく広げていくとどんな社会が生まれるのか。サンデル教授は、ある種のものは、利用できなくても価値があり、単なる利用よりも崇高な方法で適切に評価されるべきだという結論に導く。 NHK ハーバード白熱教室 不妊治療ビジネス ここからの講義で考えてもらい意見を聞いてみたいのは、人間の生殖、つまり妊娠出産の領域における市場の役割だ。 最近では不妊治療クリニックで、卵子提供者を募集している。ハーバード大学の学生新聞で、ハーバードクリムゾンにも卵子提供者を募る広告が載っている。 ただし卵子