中国は日本に対し、動物を人間に服従させるように命ずることに反すれば罰の仕置きを加え、従えばエサを与える「調教方式」を取っている――こんな考察が米国の2人の著名な中国研究学者たちにより発表された。 つまり中国共産党政権は、日本側で中国に同調する政財界の勢力には様々な形で報奨を与え、逆に中国の路線に反対する側には種々の懲罰を加えるというのである。まさにアメとムチの戦略だと言えよう。中国当局はその戦略の実施に際しては、中国の民衆の民族主義的な反日感情を最大限に利用するというのだ。 「天安門文書」公表の立役者、ネーサン教授 中国の政治研究で知られるコロンビア大学のアンドリュー・ネーサン教授と中国軍事研究の権威のランド研究所のアンドリュー・スコベル上級研究員は新刊の共著『中国の安全保障追求』で中国の対日戦略への考察を述べた。 同書は「中国は日本を調教する」という題の章で、まず中国当局が日本を「ほぼ永