「生きた心地がしませんでした。正直、運がよかっただけで、死という最悪の事態と紙一重のところにいたと思います」。 新型コロナウイルスに感染し、自宅療養中に容体が急変した30代の夫。救急車を呼びましたが、到着から3時間半、受け入れ先の病院が見つかりませんでした。その時の心境を語った妻のことばです。 こうしたことが誰にでも起こりうる現実を知ってほしい。大切な人や自分の命を守るために、感染した人の家族、そして、医師からのメッセージです。 (ネットワーク報道部記者 高杉北斗 秋元宏美 柳澤あゆみ) 夫が発熱したのは、今月5日夜のことでした。 夫婦は都内で2人暮らし。 熱を測ると38度6分の高熱でした。 翌日、かかりつけの医師に勧められてPCR検査を受け、その後、新型コロナウイルスに感染していたことがわかりました。 夫は39歳。 システムエンジニアで勤め先は都内ですが、感染経路に通勤以外のはっきりとし