郵便不正を巡る証拠品のフロッピーディスク(FD)改ざん事件で、大阪地検特捜部の主任検事・前田恒彦容疑者(43)(逮捕)の上司だった大坪弘道・前特捜部長(現・京都地検次席検事)が2月初めに改ざん疑惑を知らされた直後、「今回はミステーク(誤り)でいく」と周囲に話していたことが、検察関係者の話でわかった。 大坪前部長が調査をしないまま「過失」と決めつけたとも解釈できる発言で、最高検は大坪前部長らを聴取し、経緯や趣旨を調べている。 関係者によると、大坪前部長は2月1日、前田容疑者の同僚検事らがFD改ざん疑惑を訴えていることを、佐賀元明・前特捜部副部長(現・神戸地検特別刑事部長)から伝え聞き、事実確認を指示。これを受け、佐賀前副部長が電話で前田容疑者から事情を聞いたところ、前田容疑者は「FDを操作し、データが変わった可能性がある」と答えた。