上空から見た沖ノ鳥島=2006年12月、朝日新聞社機から、西畑志朗撮影沖ノ鳥島の東小島。中心にある島本体の岩の周りをコンクリート護岸と消波ブロックで囲み、浸食から守っている=2006年12月、朝日新聞社機から、西畑志朗撮影 沖ノ鳥島周辺の海底資源の状況 【工藤隆治】日本の最南端の沖ノ鳥島で、国土交通省が港の建設を始めた。6畳ほどの絶海の孤島に長さ160メートルの岸壁を造る。総工費は750億円という巨大事業は海底資源の確保が主な目的だ。だが、資源開発を担う経済産業省は「港ができても使わない」と消極的だ。 「輸入頼みの資源を自前で開発する拠点。経済的な安全保障につながる」 無人の沖ノ鳥島に本格的な港を建設する意義を、国交省の担当者はこう強調する。2016年度末までにサンゴ礁を水深8メートルまで掘り、全長130メートルの大型海底調査船が停泊できる岸壁を造る。燃料や水の補給施設も備える。