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  • 労働組合というギルド - 池田信夫 blog

    自民党の総裁には、予想どおり福田氏が当選した。麻生氏も予想以上に善戦したが、この1週間ほどの地方遊説などを見ていて気になったのは、2人の政策が「都市と地方の格差解消」を最優先するという点で一致していたことだ。これは参院選で民主党のバラマキ政策が一人区でアピールしたという判断があるようだが、これから総選挙に向けてバラマキ合戦が始まるのかと思うと憂だ。 この点でも、先日紹介して大きな反響のあった「『丸山眞男』をひっぱたきたい」の続編が重要な問題提起をしている。赤木氏は、若松孝二氏の「フランスでも若者が立ち上がったんだから、お前も立ち上がれ」というアジテーションに対して、このデモと、このデモへの単純な翼賛からは、現に失業しているフランスの若年層や移民が直面している状況への配慮を読み取ることはできない。これは、日における既存の左翼がいわゆる「労働者」という名前の安定労働層の利益確保ばかりに注

    masato611
    masato611 2007/09/23
    格差論 問題は「格差社会」などという一般論ではなく、若年層に非正規労働者が増えていることだ。それを解決するには、労働組合の既得権を解体し、正社員を解雇自由にするしかない。
  • 池田信夫 blog 新聞社サイトの変身

    「毎日jp発表会のご案内」というメールが来た。毎日新聞はマイクロソフトと縁を切り、ヤフーと提携して10月から新サイトを立ち上げるそうだ。他方、マイクロソフトは産経と組み、こっちも日刊工業などを統合して新メディアに育てようという方向らしい。そして『週刊ダイヤモンド』(来週月曜発売)によれば、朝日・日経・読売は共同で「ANY」というポータル・サイトを立ち上げるという。 しかし世界的にみても、新聞の斜陽化と、新しい収益モデルが見えていない点は共通だ。特に日の場合、販売経費が40%を超えるという異常なコスト構造が、その寿命をさらに縮めている。世界でもっとも高い日の世帯あたり新聞購読率も、ここ10年で1.2から1を切る直前まで落ちている。これが欧米なみの0.7になると、現在のような宅配制度は成り立たなくなるという。 だからまずメスを入れるべきなのは、ウェブサイトではなく販売店なのだ。特に毎日

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    masato611 2007/09/20
    、新聞の斜陽化と、新しい収益モデルが見えていない点は共通だ。特に日本の場合、販売経費が40%を超えるという異常なコスト構造が、その寿命をさらに縮めている。
  • クルーグマンのブログ - 池田信夫 blog

    NYタイムズは、コラムの有料制をやめたが、衣替えの目玉はFreakonomicsとともに、ポール・クルーグマンのブログ、The Conscience of a Liberalだ。これは近く出る彼のの題名でもあり、ここ20年ほど保守派に押されてきたリベラルを復興させたいということらしい。 初回では、図のように1920年代の「ギルド時代」に高かった所得格差が戦後は下がり、80年代以降また格差が開いたことを示している。これはITやグローバル化のせいだといわれるが、共和党政権の影響も大きい、と彼は主張する。いずれにせよ、世界最大になったアメリカの所得格差を是正することが経済学の重要な役割だ、とリベラルらしい問題提起をしている。

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    masato611 2007/09/20
    図のように1920年代の「ギルド時代」に高かった所得格差が戦後は下がり、80年代以降また格差が開いたことを示している。これはITやグローバル化のせいだといわれるが、共和党政権の影響も大きい、と彼は主張する。いず
  • セマンティック・ウェブとWeb2.0 - 池田信夫 blog

    Economist誌が3つの企業を「セマンティック・ウェブ」を実現した企業として紹介している。たとえばTripItというウェブ上の旅行代理店は、客が旅行の目的地や用件などを入力すると、必要なデータ(飛行機、ホテル、レストランなど)をまとめてメニューとして提示する。こうしたサービスにはRDF、OWL、SparQLなどの言語が使われている。 これに対して、Tim O'Reillyが異を唱えている。そうした新しい言語を使っているだけでは、セマンティック・ウェブ(来のWeb2.0)とはいえない。彼の考えるセマンティック・ウェブは、ウェブ上の集合知を使って重要度や意味を示す、グーグルのページランクのようなシステムだ。TripItは、彼らのもっている情報にメタデータをつけているだけで、集合知を生かしていない。O'Reillyのイメージに近いのは、銀行などの出入金データをまとめ、帳簿のような形に整理

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    masato611 2007/09/19
    彼の考えるセマンティック・ウェブは、ウェブ上の集合知を使って重要度や意味を示す、グーグルのページランクのようなシステムだ
  • 2.5GHz帯も談合か - 池田信夫 blog

    けさの日経によれば、2.5GHz帯に進出を表明していたアッカにドコモとTBS・三井物産などが相乗りして申請するそうだ。すでにKDDIとソフトバンクも相乗りで進出を表明しており、結局インカンバント3社すべてが他社と組んで申請することになりそうだ。 こういう「オール財界」みたいな会社で免許を申請するのは、かつて放送業界でよく見られた方式だが、WOWOWやMXを見ればわかるように、無責任体制で迷走するだけだ。どうせキャリア以外の会社はダミーなのだから、「3Gキャリアは原則禁止」という規制はやめ、堂々とオークションで決めたらどうか。アメリカでは、当ブログで既報の通り、一歩進んで電波の「水平分離」の方向に動き始めている。 WiMAXの将来は、当初期待されていたほど明るくない。世界のトップを切った韓国の"WiBro"も、1年たって端末が1万台というありさまだ。特に日の場合は、周波数が高いというハ

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    masato611 2007/08/31
    こういう「オール財界」みたいな会社で免許を申請するのは、かつて放送業界でよく見られた方式だが、WOWOWやMXを見ればわかるように、無責任体制で迷走するだけだ。どうせキャリア以外の会社はダミーなのだから、「3Gキ
  • 新東京タワー - 池田信夫 blog

    東京タワーに代わる「新東京タワー」が来年着工され、2011年までに完成する予定だ。著者は、新タワーの予定地から1kmほどのところに住む人で、以前から何度も相談を受けた。彼の最大の心配は、強い電波を毎日あびることによって、健康被害が出るのではないかということだった。 電波の健康被害については、携帯電話についてかなり詳細な調査が行なわれており、問題はないという結果が出ているが、東京タワーから出る電波の強さは、それとは桁違いである。現在の50kWという出力は、展望台の電子機器はすべて使い物にならないぐらいの強烈な電波で、近所の住人にも頭痛や手足のしびれを訴える人がいる。特に懸念されるのは遺伝子への影響だが、今のところ「不明」という結論しか出ていない。 さらに根的な問題は、新タワーが必要なのか、ということだ。今でも地デジは東京タワーから放送されており、特に不都合はない。「新タワーは高いので遠

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    masato611 2007/08/16
    地デジを止めてUHF帯を無線インターネットに開放したほうがいいのではないか。
  • WSJも無料化? - 池田信夫 blog

    ルパート・マードックに買収されたWSJは無料になるかもしれない、とBusiness Weekが報じている。NYタイムズも、コラムだけを有料化していたが、やめることを検討しているようだ。 理由は単純。購読料より広告収入のほうがはるかに大きいからだ。タイムズの昨年の購読料は1000万ドルだったが、今年の広告収入は1億7500万ドルになる見通しだという。これに対して、WSJの購読料は6500万ドルだが、広告収入は7500万ドルにすぎない。これはタイムズの1200万ユニークビジター/月に対して、WSJが260万人に満たないためだ。 無料化には、もう一つの理由がある。どういう記事を読む読者がどういう広告を見るかという個人情報を使って、パーソナライズされた広告を出すことができ、さらにそのデータを他の媒体の広告にも利用したり、売ったりできるからだ。 供給が需要を上回る財は、自由財になる。情報が供給

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    masato611 2007/08/12
    供給が需要を上回る財は、自由財になる。情報が供給過剰になる時代には、その価格がゼロになるのは当然だ。その代わり、情報過剰によってマーケティングの効率が落ちるので、そのターゲットを絞るため、個人の関心(
  • グローバルな取り付け騒ぎ - 池田信夫 blog

    アメリカのサブプライムローンの崩壊から始まった金融危機は、欧州にも波及してBNPパリバ傘下のファンドが破綻し、世界中の中央銀行が総額30兆円以上の資金供給を行なう空前の規模となった。 しかし市場の反応は、意外に冷静だ。これまでの相場が異常だったので、いずれ水準訂正が来ることは予想されていたからだ。そもそも世界最大の経常赤字を抱えるアメリカのドル相場が上昇を続け、そこに世界中から資金が集まって低金利が続くという、経済学の常識では説明できない「ドル・バブル」が、ここ3年ぐらい続いてきた。 国際経済学の教科書には、アメリカのように成熟した経済では資金が過剰になり、途上国では経常収支が赤字になって資金不足になるので、前者から後者に資輸出が行なわれる、と書いてある。ところが現実に起こっているのは逆に、図のように先進国の6000億ドルもの経常赤字をまるまる途上国がファイナンスしているという状況だ

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    masato611 2007/08/12
    国際経済学の教科書には、アメリカのように成熟した経済では資金が過剰になり、途上国では経常収支が赤字になって資金不足になるので、前者から後者に資本輸出が行なわれる、と書いてある。ところが現実に起こってい
  • よみがえるマルサス - 池田信夫 blog

    最近、経済学者のブログで話題になっているのが、Greg ClarkのFarewell to Almsというだ。アマゾンに注文したが、まだ届かないので、NYタイムズの書評によると、次のような内容らしい: 18世紀後半から起こった産業革命によって、人類の所得は飛躍的に上がった。その理由についてはいろいろな説があるが、クラークの説は、マルサスの『人口論』に似ている。つまり人口の増加率が料の増加率をつねに上回るため、貧乏人は子孫を残せない。金持ちが多くの子孫を残すため、彼らの行動様式、すなわち長時間働き、契約を守り、財産権を尊重するといった近代的なエートスが広がり、それが工業化を可能にした、というわけだ。マルサスというより、社会的ダーウィニズムといったほうがいいかもしれない。 では、なぜ西欧以外の文明圏でこういう変化が起こらなかったのか、という点についてクラークは、中国でも日でも豊かな階

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    masato611 2007/08/09
    金持ちが多くの子孫を残すため、彼らの行動様式、すなわち長時間働き、契約を守り、財産権を尊重するといった近代的なエートスが広がり、それが工業化を可能にした
  • 資本への恐怖 - 池田信夫 blog

    Brad DeLongのブログより:世界経済は、20世紀末から大きな転回をとげようとしている。成長の動力が製造業からファイナンスに変わろうとしているのだ。長期金利が世界的に低下しているのは、製造業の利潤率が下がり続けているためだ。その主な原因は、情報革命によって国際分業が容易になり、BRICsなどから低価格の製品が流入してきたためだ。 他方、金融・資市場は空前の活況を呈している。国際資市場にある資金は160兆ドルといわれ、これは全世界のGDPの合計の3倍以上だ(1980年には全世界のGDPとほぼ同じだった)。派生証券の残高は300兆ドル。こうした巨額の富を1万2000のファンドが運用し、年間3兆ドルの企業買収が行なわれている。 かつて重農主義者は、農業こそ価値(差異)の源泉だと考え、それを売ってもうける商人は農民をだましているのだと考えた。マルクスは、産業資主義では工場労働こそ価

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    masato611 2007/08/07
    何をいまさら。長期金利が世界的に低下しているのは、製造業の利潤率が下がり続けているためだ。その主な原因は、情報革命によって国際分業が容易になり、BRICsなどから低価格の製品が流入してきたためだ。
  • iTunes Storeも「中抜き」される? - 池田信夫 blog

    Dave Douglasの"Live at the Jazz Standard"という1週間にわたって行なわれたコンサートが、79曲のMP3ファイルとして、Musicstemというサイトで売られている。さすがに79曲も聞く気はないので、初日の8曲版だけを7ドルでダウンロードして聞いた。地味だが、いい演奏だ。 このサイトは、こういうマイナーレーベルのCDや演奏をMP3で配信する専門サイトらしい。ダウンロードといっても、ファイルはコピーできないようだが、iTunesのほぼ半値で、しかもコアなファンなら1週間分の演奏を全部聞ける。日からアクセスしても著作権の制限などはない。 いわば、オンラインでジャズクラブを開いているようなものだ。こういう風にアーチスト自身が自由なフォーマットでウェブで音楽を聞かせるようになれば、今のCDというパッケージの必然性はなくなる。知名度のないアーチストなどは、C

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    masato611 2007/08/06
    もちろん映像でも、P2Pで転送効率が上がれば、同じようなビジネスは可能だ。そういう方式が普及すれば、大手レーベルも映画の配給会社もiTSも「中抜き」され、テレビは1時間とか映画は2時間とか、マスメディア側の都合
  • BBCテレビのネット配信 - 池田信夫 blog

    BBCは、テレビ番組をネット配信するサービス、iPlayerのサービスを開始した。これは過去1週間に放送された番組の大部分をウェブサイトにデータベース化し、オンデマンドで無料ダウンロードできるものだ。 見られるのは30日間だけで、その後は消去され、コピーはできないなど制限はあるが、画質は普通のテレビと同じだという。今は、見られるのはPCに限られるが、テレビでも見られるようにする予定で、トンプソン会長は「これはカラーTVの登場以来の大変革だ」とのべている。残念ながら、日からは見えないが。 NHKも「50円値下げ」なんてしょぼい業務計画を出さないで、BBCを少し見習っては?

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    masato611 2007/08/02
    BBCは、テレビ番組をネット配信するサービス、iPlayerのサービスを開始した。これは過去1週間に放送された番組の大部分をウェブサイトにデータベース化し、オンデマンドで無料ダウンロードできるものだ。
  • グーグルが電波に参入 - 池田信夫 blog

    グーグルが、700MHz帯の周波数オークションに参加する意思を正式に表明した。その条件として、従来のように電波を得た業者が特定の端末をユーザーに強制せず、MVNOに再販することなどをあげている。 グーグルは「自前で基地局を建設する気はない」とも表明しているので、いわば「地主」になって帯域を卸し売りするわけだ。これは、私が5年前のWPで提案したのとほぼ同じだ。日の700MHz帯は、相変わらず密室で取引が続いているが、日でもグーグルがパンチを出してはどうだろうか。

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    masato611 2007/07/24
    その条件として、従来のように電波を得た業者が特定の端末をユーザーに強制せず、MVNOに再販することなどをあげている。
  • 国際競争力という危険な妄想 - 池田信夫 blog

    先週、ある企業の幹部から「こういう会議に当社もおつきあいすることになったんですけど・・・」といって「ICT国際競争力会議」と題した冊子を見せられた。そこに並んでいるメンバーは、松下電器、KDDI、シャープ、富士通、ソフトバンク、ソニー、東芝、NHKテレビ朝日、日立製作所、NECNTTなどの社長や会長で、議長は総務相だ。「こんな財界のコンセンサスで何かできると、役所はまだ思ってるんですかねぇ」と彼は溜息をついた。 こういうターゲティング政策は、特定の産業の業績が悪くなるとよく出てくるものだ。1990年代前半、米クリントン政権でも、商務省が半導体や自動車などの「国際競争力強化」のための産業政策を打ち出した。これに対して、ポール・クルーグマンは「競争力という危険な妄想」(Foreign Affairs, 1994)という有名な論文を書いて、こうした政策を批判した。そもそも国家に「競争力」な

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    masato611 2007/07/16
    これを打開するために重要なのは、「国際競争力会議」の掲げているようなターゲティング政策ではなく、システムのオープン化や国際分業によってこの下請け構造を破壊し、新しい企業を参入させる新陳代謝である。
  • ミス・ユニバース売ります? - 池田信夫 blog

    新品はタダでもらえるが、それを中古品市場で数百億円で売れるものをご存じだろうか。電波の免許である。周波数は、最初に割り当てるときは美人投票とよばれる書類審査によって、政府が事実上タダで割り当てるが、その割当を受けた会社は、企業買収という形で免許を高く売れるのだ。きょう報道されたNextWave(*)によるアイピーモバイルの買収は、そういう話だ。 実は、こういう闇市場(上品に表現すればsecondary market)は、電波の世界には昔から存在する。かつて全国にたくさんあったポケットベルの会社がどうなったか、ご存じだろうか。ほとんどは携帯電話会社に買収され、その周波数はドコモやKDDIに使われているのだ。ソフトバンクのボーダフォン買収も、形式的には企業買収だが、実質的には免許の買収だ。 闇市場は、相撲の親方株や個人タクシーの免許など、他の業界にも昔からあるが、こんな方法が通るのなら、美

    masato611
    masato611 2007/07/14
    これ以上、電波資源の配分をゆがめないためにも、周波数オークションを含めた電波政策の抜本改正が必要である。
  • 50 Best Website 2007 - 池田信夫 blog

    毎年おなじみのTime誌の特集だが、今年の特徴はアマゾンやグーグルなどの定番サイトを別枠にし、新しいサイトだけをリストアップしたことだ。そのためベスト5には、なじみのない名前が並んでいる:Weebly.comLast.fmOhDon'tForget.comChow.comNowPublic.comこの中で、私が知っていたのはLast.fmだけ。この前シャットアウトされたPandoraとよく似ているが、今のところ日でも聞ける。 追記:TBで思い出したが、Second Lifeがワースト5に入っている。私も同感だ。何がおもしろいのか、さっぱりわからない。

  • 成長する音楽産業 - 池田信夫 blog

    違法ダウンロードのおかげでレコード産業は衰退していると主張しているが、ワーナー・ミュージックのブロンフマン会長によれば、「音楽産業は成長している」という。北米のコンサートの売り上げは2000年の17億ドルから昨年は31億ドルと倍増し、ミュージシャンの収入源の2/3はコンサートになった。 これは明らかに、オンライン配信によって音楽にふれる機会が増えたためだろう。今週プリンスは、次のアルバム"Planet Earth"をMail on Sunday紙で無料配布すると発表した。世界でもっとも稼ぐミュージシャンである彼にとっても、コンサートが最大の収入源であり、CDはもはやプロモーションの手段なのだ。 音楽は、もともと生で聴衆のために音楽家が演奏する「経験」を提供するサービスだった。CDというパッケージは、その代用品にすぎない。これからは、人々がステージやオンラインで演奏を聞く自然な形に戻るの

    masato611
    masato611 2007/07/06
    プリンスは、次のアルバム"Planet Earth"をMail on Sunday紙で無料配布すると発表した。世界でもっとも稼ぐミュージシャンである彼にとっても、コンサートが最大の収入源であり、CDはもはやプロモーションの手段なのだ。
  • 自由の過剰な世界 - 池田信夫 blog

    finalvent氏から、拙著への書評をいただいた。彼は私と同世代なので、マルクスを軸にして私の議論を理解したのだと思うが、これは当たっている。実は私も、ドゥルーズではないが、死ぬまでにマルクスについてのを書こうと思っている(出してやろうという版元があればよろしく)。サイバースペースに見えてきた世界が、彼のいう「自由の国」に似ているからだ。 マルクスは自由の国を、労働が生活手段ではなく目的となるような世界とし、そこでは生産力は増大して無限の富が実現すると考えた(『ゴータ綱領批判』)。これは彼のユートピア的な側面を示すものとしてよく嘲笑されるが、サイバースペースでは、人々がOSSを開発するのもブログを書くのも生活手段ではないだろう。労働が目的になれば、マルクスも予言したように貨幣(賃金)は必要なくなる。またデジタル情報に稀少性はないから、「協同的な富が過剰に湧き出る」ので、財産権には意味

    masato611
    masato611 2007/07/02
    面白い。逸品のエントリー。→サイバースペースに見えてきた世界が、彼のいう「自由の国」に似ているからだ。
  • The Black Swan - 池田信夫 blog

    ふつう自然科学や経済学で確率を考える場合、ほとんど正規分布を仮定している。しかし実際に世界を動かしているのは、そういう伝統的な確率論で予測できない極端な出来事――Black Swanである。 たとえば9・11の前に、今のように厳重なセキュリティ・チェックが提案されても通らなかっただろう。飛行機ごとビルに突っ込むという行動は、人々の確率論的なリスク評価の枠外にあったからだ。このように、いわばメタレベルで人々の予想を裏切る現象がBlack Swanである。ここでは母集団が未知なので、その確率分布もわからない。圧倒的多数の出来事はごくまれにしか起こらないので、その分布は非常に長いロングテール(ベキ分布)になる。 著者がBlack Swanを理解していた唯一の経済学者として挙げるのがハイエクだが、実は彼より前にこの問題をテーマにしたがある。Frank Knightの"Risk, Uncert

    masato611
    masato611 2007/06/26
    確率分布のわかっているリスクと確率分布を計算する根拠のない不確実性を区別し、リスクは保険などで事務的に解決できるが、不確実性は経営者の決断によって解決するしかないとした。
  • 清く貧しく美しく? - 池田信夫 blog

    渡辺千賀さんの「日は世界のブラックホールか桃源郷か」という記事を読んで、また小姑モードでコメントしたくなった。「外貨をそれほど稼がずとも、自立して清く貧しく美しく、割と幸せに生きる」 マクロ経済素人が考えることなので、まぁダメダメかもしれないが、当にシュミレーションしてみたら面白いんじゃないかなぁ、と思うんですよね。幸か不幸か、日IT産業は、今そういうシミュレーションをやっている最中だ。特にひどいのは、渡辺さんおすすめのように世界から完全に孤立した携帯電話業界で、日メーカーの世界市場シェアは、全部あわせても(外資と合弁のソニー・エリクソンを除くと)5%ほどしかない。おかげで各社とも青息吐息で、さすがに総務省も見かねてSIMロックの規制に腰を上げた。 携帯以外の通信機器も、ながく「NTT規格」で鎖国してきたおかげで、インターネット機器は壊滅状態。今ではNTTのNGNエッジルータ

    masato611
    masato611 2007/06/25
    外貨が稼げなくなったら何十万という企業が倒産し、大恐慌が起こるだろう。・・・おっしゃるとおり。