内部の会議では、物件を見ずにどんぶり勘定で莫大な融資が決定されている。ファンドが買う物件は、一般の業者からの売却ではなく、不動産ファンド間同士で高値で転がしている状態が続いている。売り手市場なので、クズ物件も複数の物件とまとめて購入せざる得ない状況になっている。私募型不動産ファンドは、銀行からのノンリコースローン(返済原資を保有不動産に限定する分利子が高いローン)を受けてレバレッジを効かせており、最大で7割に及ぶ。八千代銀行、東京スター銀行、大正銀行、新生銀行、あおぞら銀行などは特に不動産融資比率が高い。私募型不動産ファンドの運用期間は長くて3年。終了時は売却することになるが、同系列のREITに譲渡されるケースも多い。つまり、REITの一部にはこうした私募型不動産ファンドの残りカスが組み込まれている。不動産鑑定士に嘘の資料を渡し、REITに高く買わせて行政処分を受けたケースもある。私募型不