http://www.jstor.org/stable/10.1086/518954 Setiya, K. (2007). Cognitivism about Instrumental Reason. Ethics, 117(4), 649-673. 道具的理性にかかわる有名な論文を読みました。たいへん啓発的でした。 ものすごく大雑把にまとめます。まず、「ある意図を形成したらそのための手段をとらなければいけない」と思われます(道具的理性の要請)。しかしこれを、「意図を持つと手段を行う理由が生じるんや」という風に理解すると、「えっ、意図を持つとか持たないとかいう心のあり方だけで行為すべき理由が生じたり生じなかったりするのおかしいやん?」ってなって、困る。そこでSetiyaは、意図の構成要素に「信念」があることに注目します。例えば、キュウリを食べることを意図しているなら、「あっ自分はキュウリ食