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ブックマーク / synodos.livedoor.biz (14)

  • SYNODOS JOURNAL : フランスの同性婚法制化に政治の普遍をみる 吉田徹

    2013/3/79:0 ツイート フランスの同性婚法制化に政治の普遍をみる 吉田徹 バレンタインデー間近の2月12日、「みんなのための結婚」と呼称されていた法案がフランス下院で採択された。法案の正式名称は「同じ性別のカップルの婚姻を可能とする法律」。同法案は今後上院で審議されるが、与党が多数派の元老院でも可決される公算は高い。法案が成立した後、その合憲性が審査されることになるため予断は許さないが、もし法制化されればフランスでも同性同士が法的な婚姻関係を取り結ぶことが可能となり、さらにそのカップルが養子を迎える権利も認められることになる。アメリカの少なくない州で同性結婚が認められ、オバマ米大統領が同性婚を支持する発言を行い、ヨーロッパでもベルギー、オランダ、ノルウェーといった国々では同性婚が法的に可能になっている。フランスもこの大きな流れのなかに含まれることになるだろう。 伝統的な婚姻制度は

  • SYNODOS JOURNAL : 選挙制度はどう改革されようとしていたか 大屋雄裕

    2012/9/49:0 選挙制度はどう改革されようとしていたか 大屋雄裕 ■多数派支配の限界 Synodos Journalにおいて、いわゆる尊厳死法案の問題が数人の論者によって取り上げられていた。私にはその問題について知見も特定の意見もない。ただ、人の望まない死が強制されるようなことは望ましくないと考える一方、「生命への権利」をどれだけ擁護しても「冷たい方程式」のような極限事例において生への可能性を規定するのは《どれだけの資源があるか》であり、相対的な多数を生き延びさせるために少数派に死が迫られることもあり得るだろうと思うだけである(もちろん現代日社会がそのような極限的状態にあるとはまったく考えていない)。 私に言えるのはただ、仮にそのような決定が必要な状況があったとき、《誰が死ぬか》をむき出しの暴力が決めるよりは、民主政プロセスに委ねられた方が「まだまし」だろうという程度のことであ

  • SYNODOS JOURNAL : ギリシャ危機が示唆するもの 吉田徹

    2011/11/1410:35 ギリシャ危機が示唆するもの 吉田徹 ヨーロッパの金融危機は深刻度を増している。最大の綻びはギリシャ経済だ。ギリシャの公的債務残高は150%とEU平均の90%を大きく上回り、自国GDPの3/1をEUとIMFからの貸付で賄わなければならない状況に陥っている。EUは独仏のリーダーシップのもと、昨年につづいて二度目のギリシャ救済を試みた。10月下旬のEU首脳会議の場で、両国は民間金融機関のギリシャ債務の50%削減、さらに各国の財政支援の任に当たるEFSF(欧州金融安定化基金)の強化策をマラソン交渉の末、認めさせた。 ■国民投票という袋小路 すでにイタリアやスペイン、さらにはフランスへの金融危機の飛び火が噂されるなか、この包括救済策がまとまった矢先に、ギリシャのパパドレウ首相は救済策を国民投票にかけることを、突如議会の前で宣言した。 この国民投票案は、閣内はおろか、E

  • SYNODOS JOURNAL : 「ウォール街占拠」運動における「運動内運動」―― 性暴力、ホームレス非難、ホモフォビアをめぐって 小山エミ

    2011/11/1312:25 「ウォール街占拠」運動における「運動内運動」―― 性暴力、ホームレス非難、ホモフォビアをめぐって 小山エミ 世界経済活動の中心地であるニューヨーク市ウォール街において発生し、各地に広まった「占拠」運動がはじまって二ヶ月近くがたつ。すでに広く報道されているようにこの運動は、不景気や失業難のなか経済格差が拡大していることに抗議するためにおこった運動であり、大手金融機関への規制強化や「1%」と呼ばれるようなごく一部の富裕層への累進課税などを掲げつつ、各地で経済や政治の中心部に近い広場を占拠し泊まりこむなどしている。 ■コミュニティ自治への意志 わたしが「ウォール街占拠」運動の現場となっているズッコーティ公園を訪れたのは、十一月に入ってはじめの週だ。わたしはほかにも自分が住んでいるオレゴン州ポートランドと、もっとも激しく警察と衝突しているカリフォルニア州オークランド

  • SYNODOS JOURNAL : 原発に責任、持てますか? トップをめぐる「政治」と「科学」 橋本努

    2011/5/211:12 原発に責任、持てますか? トップをめぐる「政治」と「科学」 橋努 大地震が起きてから、はや50日がすぎ去った。被災地の惨状が伝えられる一方で、急速に日常を取り戻しはじめた地域もある。「被災」と「日常」の並存というこのギャップに、違和感をもって暮らしている人々も、多いのではないだろうか。 いま改めて、原発事故について考えてみる。いったい、原発事故は、防ぐことができたのだろうか、と。原発事故は、防げたかもしれない。だが、ドイツの社会学者、マックス・ウェーバーに即して考えてみると、原発の運営は、そもそも社会システム上、根的な困難を抱えているようにもみえてくる。 ◇ベントをめぐる政府の対応◇ 原発事故が生じるまでの政府の対応について、まず振り返ってみよう。 「3.11」大地震が起きた翌朝、菅首相は、陸自ヘリで官邸屋上を飛び立った。ヘリには、内閣府にある原子力安全委員

  • SYNODOS JOURNAL : 私たちはポピュリズムの時代に生きている――『ポピュリズムを考える』刊行によせて 吉田徹

    2011/3/2712:0 私たちはポピュリズムの時代に生きている――『ポピュリズムを考える』刊行によせて 吉田徹 先進デモクラシーの国々の多くは、ポピュリズムの時代を迎えている。イタリアのベルルスコーニ首相、フランスのサルコジ大統領だけではない。アメリカでは先の中間選挙で草の根保守としての「ティー・パーティ」が台風の目となり、安定した政治を経験しているかにみえる北欧諸国でも極右ポピュリズム(「ナショナル・ポピュリズム」)政党の躍進が止まらない。日でも統一地方選挙を迎えて、ポピュリスト的な政策を打ち出す「首長新党」「地域政党」が既存政党の一角にい込み勢いをみせている。こうしたトレンドは、偶然の一致では決してない。ポピュリズムを考える―民主主義への再入門)』(NHKブックス)で目的としたのは、このポピュリズムのメカニズムを理解すること、つぎにそれがなぜ生じるのかのダイナミズムを抽出するこ

  • SYNODOS JOURNAL : モスクワ暴動:高まる民族主義の危険 廣瀬陽子

    2010/12/277:0 モスクワ暴動:高まる民族主義の危険 廣瀬陽子 12月に、数度にわたりロシアの首都・モスクワで大暴動が発生し、数千人が拘束された。それら暴動はなぜ起きたのか?稿では、その直接的な原因のみならず、それが発生した背景についても踏み込んで考えていきたい。今回の暴動の直接的な原因は、12月6日、サッカーチーム「スパルタク・モスクワ」のロシア人サポーターのグループと、コーカサス系(ロシア南部の北コーカサスないし、アゼルバイジャン、アルメニア、グルジアというコーカサス三国が位置する南コーカサス出身者)のグループが喧嘩をし、その結果、ロシア人のイェゴール・スヴィリードフ(27歳)が銃殺されたことにある。 喧嘩に関わった、北コーカサス出身の6人が逮捕されたが、銃殺を行ったアスラン・チェルケソフ(26歳、カバルディノ・バルカル出身)以外は、程なく釈放された。実行犯のチェルケソフは

  • SYNODOS JOURNAL : ロシアとイスラエルの軍事協力〜背景と影響 廣瀬陽子

    2010/9/150:0 ロシアとイスラエルの軍事協力〜背景と影響 廣瀬陽子 ロシアのセルジュコフ国防相とイスラエルのバラク国防相は、2010年9月6日、長期的な軍事協力に関する枠組み合意文書に調印した。この文書の詳細は明らかにされていないが、今後の両国の軍事技術の協力や契約の基盤となっていくとされており、バラク国防相と会談したロシアのプーチン首相も航空機、レーザー技術や衛星など、多くの分野での協力の可能性があることを述べている。そして、手始めに、ロシアはイスラエルから12機の無人機を購入したと報じられている。 なお、イスラエルとロシアの軍事協力は、90年代から若干はあった。たとえば、インドなど第三国向けの航空機の共同開発などはなされてきたというが、今回のような深い協力関係の構築は、ロシアのこれまでの軍事政策に鑑みて異例であり、また、これまでの外交枠組みにも大きな影響をもたらしかねない性格

  • SYNODOS JOURNAL : 法を守る理由 大屋雄裕

    2010/9/130:0 法を守る理由 大屋雄裕 なぜわれわれは法を守らなければならないか。 この質問は一般的に、たんに法の命ずるところに反する行動を取らないこと(遵守compliance)だけではなく、たとえその内容が自らの信念に反しているとしても、それを尊重すること(服従obedience)の問題として理解されている。 ソクラテスがそうしなかったとき、彼は単に法に《従わされた》のではなく、自発的に《従った》のである。だが、それは何故なのだろうか。 ◇愛に基づく議論、公正による議論◇ この問題に答えるひとつの典型的な方法は、家族愛ないし同胞愛に訴えることである。 ソクラテスがまさにそう述べたように、国家なくして個人は存在しないのだからそれは親のごときものであり、親の命令を子が聞くように、自らを生み出した国家の命令に個人はしたがわなくてはならないというわけだ。 だが個人が集まって国家をつく

  • SYNODOS Blog : 地方議会の現状をどのように考えるべきか 待鳥聡史

    Tweet 2010/9/30:0 地方議会の現状をどのように考えるべきか 待鳥聡史 最近、地方政治における対立が顕著に表れるようになっている。 ◇議会そのものの否定◇ とはいえ、地方政治にはこれまで対立がなかったと信じられているのだとすれば、それは単なる思い込みか「神話」というべきであろう。 現在の地方自治制度が形成された戦後にかぎっても、首長と議会、議会と職員、首長と職員、さらには議会内部に、さまざまな対立が形成されてきた。とくに、首長と議会多数派が異なった政党を基盤としている場合には、両者の対立は先鋭的なものになりがちであった。1970年代を頂点に、大都市やその近郊で多く見られた革新自治体は、その典型例である。 ただ、これら過去の例と最近の例のあいだに大きな違いもある。 それは、近年の対立の場合、とりわけ首長と議会が対立する際に、首長が議会内の反対派だけではなく、議会を全体として否定

  • SYNODOS Blog : 福祉国家に対する冷静な視線――福祉レジーム論とジェンダー(2) 筒井淳也

    2010/8/90:0 福祉国家に対する冷静な視線――福祉レジーム論とジェンダー(2) 筒井淳也 ◇社会民主主義国家における女性の社会的地位◇ この問いに答えるために、2000年前後からみられるようになった、福祉レジームについての大規模マイクロデータにもとづいた社会学的研究が、社会民主主義国家における「女性の地位の高さ」について明らかにしてきたことの一部をみてみよう。 一般に「大きな政府」という場合、しばしば大規模な再分配によって国民の格差を縮小するという側面が強調されるが、もう一つの側面、すなわち公的部門の労働需要が大きい、ということも忘れるべきではない。 そしてスウェーデンでは、データの取り方にもよるがフルタイムで働く女性のうち公的部門で雇用されている割合が他国よりかなり大きい。対して男性の公的雇用の割合は、他の国と大きな違いはない。つまり政府が女性の最大の雇用主になっているので

  • SYNODOS Blog : 福祉国家に対する冷静な視線――福祉レジーム論とジェンダー(1) 筒井淳也

    2010/8/80:0 福祉国家に対する冷静な視線――福祉レジーム論とジェンダー(1) 筒井淳也 ◇注目を集める「北欧型福祉」◇ 長い不況が続き、貧困から抜け出せない人びとがメディアに映し出されるなか、日でもかつてないほど福祉や政府の役割に人びとが注目するようになった。ネット上では経済学者らが金融政策・成長戦略について議論を戦わせているのが目立つ。また、普段ネット上の議論に目を向けない人びとについても、最近になってデフレ、したがって金融政策がひとつの争点であることが徐々に認知されてきた向きもある。 他方、不況と並んで日の将来に不確実性の影をおとしているのが、かつてどの国家も経験したことのない段階に達しつつある少子高齢化である。日出生率は独伊と並んで先進国最低レベルにまで落ち込んでいる。他方、先進国でも比較的高い出生率を維持している国もあり、北欧諸国はそのグループに入っている。

  • Synodos blog / 芹沢一也 : ブックリスト法学編 大屋雄裕が選ぶ10冊

    August 27, 200909:28 カテゴリreviewsynodos ブックリスト法学編 大屋雄裕が選ぶ10冊 こんにちは。芹沢一也です。 気鋭の論者たちが選ぶ「現代社会を読み解く「知」」。 日は法哲学の大屋雄裕さんが選ぶ10冊です。 ところで、大山礼子さん、ご紹介されて知ったのですが、とても勉強になる良いでした。 「変化の激しい時代だからこそ、制度の根源や質にさかのぼって考える必要があると考えます。たとえば裁判員制度の負担について不満を言う前に、そもそも裁判とは何のためのもので、誰が誰に強制する制度だったのか。あるいは、法を通じて人民が自らを支配するという制度は必然なのかどうか。最初から読み直すためのを、お勧めしてみました。」(大屋雄裕記) 安藤馨『統治と功利』 井上達夫(編)『公共性の法哲学』 大山礼子『国会学入門(第2版)』 河合幹雄『安全神話崩壊のパラドックス

  • Synodos blog / 芹沢一也 : ブックリスト政治編 吉田徹が選ぶ10冊

    August 22, 200912:19 カテゴリreviewsynodos ブックリスト政治編 吉田徹が選ぶ10冊 こんにちは。芹沢一也です。 昨日の田由紀さんの選ぶ10冊につづき、日は政治学者の吉田徹さんが選ぶ、いま政治をめぐって読むべき10十冊です。 「「政治」は縁遠い。でも、政治はこの世からなくならない。「政治学」は縁遠い。でも、政治を読み解くために必要な知的ツールだ。この硬いようで柔らかい、柔らかいようで硬い「政治学」は、「権力=支配」と「想像力=抵抗」をめぐるドラマツルギーから構成される。世界認識のための精神力と生命への感受性こそが「政治的なもの」を開く扉の鍵なのだ。」(吉田徹記) A.ギャンブル『政治が終わるとき?』 C.クラウチ『ポスト・デモクラシー』 S.ウォーリン『政治とヴィジョン』 C.ムフ『政治的なものについて』 H.マルクーゼ『一次元的人間―先進産業社会

    microtesto
    microtesto 2009/08/25
    うーむ
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