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ブックマーク / sunaharay.hatenablog.com (30)

  • Brexit/国民投票・住民投票の使い方についての教訓 - sunaharayのブログ

    イギリスの国民投票の結果には驚いた。ご多分に漏れずまあなんだかんだ言って残留派が多数を占めるだろうと思ってたので。よくわかんないけど,まあ残留になるだろうと思ってキャメロン首相に対する「お灸」のつもりで離脱に投票したっていう人もいたりするんじゃないだろうか。政権が変わらないことを前提とした政権評価であるSecond-order electionのように投票したら,実は政権そのものを変えてしまうFirst-order electionだった,みたいな。 国民投票については,日でも憲法改正関係で議論されているし,昨年の大阪での住民投票も思い起こさせる。「他に影響がある決定を狭い領域でやっていいのか」とか論点はいろいろあるだろうが,その領域の代表としては,当該領域の住民の意思表明を尊重すべきではないか。言い方を変えれば,そこで住民の意思に近い政党が来選ばれるべきだった→政権を握るべしというこ

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  • 『応用政治哲学−方法論の探求』 - sunaharayのブログ

    関西大学の松元先生のご著書。これは非常に勉強になった,というか,ふだん実証分析に携わる研究者としては,ぜひこういうを読みたいと思っていた。はじめのほう,「科学」との対比で「哲学」の論証の方法について考えているところとか非常に参考になるし,何より政治哲学/政治理論が何をやっているのかということが非常にイメージしやすいと感じた。 書では,まずその哲学の方法について説明したうえで,分析哲学の系譜を概観し(2章),主にロールズの業績によりながら政治哲学の方法を議論する(3章)。第二部では政治哲学者が社会に対するときの論点として,政治哲学は理想状態を前提として考えるのか(理想理論),実行可能性をどう考えるか,そして政治との関係についてどう考えるかということが整理されている。最後の第三部がとりわけ面白かったのだけども,現実の課題について政治哲学からはどのような議論ができるかということが教育の平等,

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  • デモクラシーと民族問題 - sunaharayのブログ

    立教大学の中井先生のご著書。博士論文をもとにしたものということですが、これはすごいですね。先行研究を整理したうえでの理論的展開、数理的分析、計量分析を行って、さらにラトヴィア・エストニアという非英語圏(ロシア語+現地語?)を対象とした事例分析を行うというプロジェクト。全て非常に興味深いものを書かれていて、メジャーリーグで野球に重要な5つの能力を持つオールラウンドプレイヤーのことを5ツールプレイヤーと呼ぶそうですが、書も政治学の分析に必要な「ツール」を高いレベルで使いこなした研究成果だと思います。 議論の内容は、旧共産圏から移行した中東欧諸国において、民族対立が激しい地域とそうでない地域の違いは何かを分析したものです。少数民族比率が高くても民族対立が激しくない国があれば、逆にそれほど少数民族比率が高くないのに民族対立が激しい国もある、ということで、その要因を分析するわけです。で、書の主張

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  • 『市民を雇わない国家』 - sunaharayのブログ

    東京大学の前田健太郎先生の博士論文。非常に勉強になった。基的には日を中心とした丁寧な事例研究を通じて、公務員の数がどのように決まっているのかという問題を議論するもの。最後のところでは、計量分析の成功研究についての再現を使った分析をしていて、これは良い試み。実際のデータを追いかけると、有意とされている「独立変数の効果」というのがまあそれほど大したことないこともわかるし、再現を通じて分析される方はドキドキするかもしれないけど、データを公開して広く分析してもらうというのはありがたいことだろう。 書の主要な主張をざっくり言うと、日公務員数が少ないのは早い時期から行政改革が行われたからだ、ということである。稲継裕昭先生や西村美香先生の公務員制度研究を踏まえて、それに続く研究として位置づけられることになるだろう。これまでの研究が、実態分析や歴史的経緯の跡付けをメインにしていたのに対して、

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  • 大阪府議会における選挙区割り変更の議論とその問題点 - sunaharayのブログ

    大阪市は出直し市長選挙で色々止まっているように見えるが、大阪府では非常に興味深い動きがある。それは、2015年統一地方選挙に向けた選挙区割の変更である。以前の記事でも書いたように、大阪府では2011年6月(前回統一地方選挙の直後、いわゆるダブル選挙の半年前)に議員定数を109から88に大幅に削減することを決め、それに合わせて区割りを行っていた*1。この改正条例はまだ一度も施行されてはいないものの、2013年12月6日に国会で公職選挙法が改正されたことを受けて、もう一度区割りの見直しがテーマとされるようになる。で、大阪府でも、早速12月9日に「議員の定数及び選挙区並びに各選挙区において選挙すべき議員の数に関する特別委員会」が開催されてその見直しが議論されはじめる。 公職選挙法の改正は、この資料がわかりやすいが、大阪府に関して言えば重要なポイントは2つある。1つはこれまで選挙区として(のみ?)

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  • 今年の○冊(2013年) - sunaharayのブログ

    2010年から毎年年末にこのネタを書いてきてますが、2013年版今年の○冊を。2010年にこれを始めたのは、当時なぜか現代日政治関係の博士論文が続々と出版されていて、それを紹介しようと思ったからです。最近減ったかな、と思ったのですが、やはり今年については現代政治関係の博論はちょっと少なめだったみたいです。どちらかというと最近は、そういう博論(それ以外の分野でも)を出版してきた人たちが二冊目以降に相対的に一般向けのを書く、というのが多かったような気がします。 まず2013年初頭ころのものとしては、伏見岳人『近代日の予算政治1900−1914―桂太郎の政治指導と政党内閣の確立過程』、鈴木一敏『日米構造協議の政治過程』でしょうか。両方ともダイレクトに専門が近いわけではないので十分に読みきれているわけではないのですが、実はいずれも「制度化」にかかわるテーマとなっています。前者は桂太郎時代の予

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  • 境界を設定すること - sunaharayのブログ

    ちょっと前に松沢裕作先生の『町村合併が生まれた日近代』を読んだ。以下これに関連して考えたことをつらつらと備忘のため。書については、実のところはじめは明治の大合併においてどのような町村合併が行われてきたのかを分析するものだと思ったんだけど、メインテーマはそこではない。町村合併を可能にした条件として、町村合併の前段に人々が生きるために「村」に帰属し、「村」の単位で外の世界と接触していたのが、個人という単位として扱われるようになっていたことを議論するところにある。それは要するに人間が「村」ではなく個人として国家との関係を結ぶことを求められるようになったという変化を描くということで、実のところ「明治維新」よりもラディカルな社会革命を描いたものだと思う。 一番興味深いと感じた議論は、村役人という近世村のリーダーたちが「村」をめぐる負担−「村」単位で税金を納め村請制のような制度−に耐えかねる中で従

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  • 経済書・政治書ベスト30 - sunaharayのブログ

    東洋経済の毎年恒例となってきた企画です(ベストいくつ、というのは揺れがあるような気がするけど)。今年は私も東洋経済に連載を書かせていただいていることもあり、あわせて6冊ほど推薦させて頂きました。…しかし、コメントを採用して頂いた細谷先生の『国際秩序』以外は全くランキングに引っかからず、悔しいので紹介した個人的経済書・政治書ベスト3を紹介しておきたいと思います。ちなみに、自分のもあわよくば載ってるかと期待してはいたのですが、残念ながら選外でした(まあそらそうか)。 週刊 東洋経済 2013年 8/17号 [雑誌] 出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2013/08/05メディア: 雑誌この商品を含むブログ (3件) を見るまずは経済書から。専門外ですが、こっちの方が選ぶのは楽しかったし、ホントにいいだったと思うんですけどねえ。 1位は『都市は人類最高の発明である』です。都市経済学

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  • 今年の○冊(2012年) - sunaharayのブログ

    三回目になりますが、年末ということで今年の◯冊を。ええと念のためですが、あくまでも基的には出版された博士論文をご紹介するのが趣旨なので、脱線して紹介する非−博士論文は別として、必ずしも一般に読みやすいオススメとはちょっと違うことをご承知ください(その分野の研究者にとっては必読に近くなるわけですが)。ここ二年間と同様に、順調に政治学/日政治の博士論文が刊行されていたように思いますが、今年に関しては洋書や新書という新しいメディアへの展開も増えていく感じがあったのではないかと思います。新書については、大御所とも言える偉い先生は別として、ここ数年若手で書くのはだいたい社会学者で政治学者にはやや敷居の高いメディアであったのではないかと思います*1。今年は僕も書いたのですが、周りに聞きますと、政治学でも比較的若手から中堅の研究者に新書の話があるそうで、「二冊目」という感じで新書を出版することも増

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  • 多数決と法の支配 - sunaharayのブログ

    12月16日の選挙結果は、自民党と公明党が合計で320議席を超える大勝となった。自民党総裁が、以前から「戦後レジームからの脱却」と言ったり、改憲志向が強いということが指摘されていたが、今回はまず憲法96条の改正に意欲を示しているということで、この点について危機感を感じる人は少なくないと思われる。 僕自身も、怖いなあと思わないところがないけれども、ただこれは、日が1990年代から進めてきた多数決型の民主主義を重視するという発想からは、必ずしも不思議ではない。レイプハルトが議論した議会制における多数決型民主主義と合意型民主主義の比較は次に示すようなモデルが提示されていて*1、以前の中選挙区で派閥連合に基づく自民党政権が、合意型民主主義のひとつの典型と考えられてきたものを、多数決型民主主義に変更しようということになるわけだ。中央銀行を政府に引き寄せようとするところなんかも、ある意味で多数決型の

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  • 解散するのか…? - sunaharayのブログ

    年内解散がしばしば報道されるようになり、総理が16日解散と言ったという話になっているが、ここで解散するとしたら、民主党は政権交代で民主主義の可能性を見せつけて、解散でその可能性を否定しようとしているようにも見える。独立した司法の強い要請を無視する立法府っていうのは、国権の最高機関が行うべき自己抑制を全く理解していないとしか思えない。 (念のため追記)まるでアリバイのように一日で選挙制度改革法案を両院で通し、区割り審がはっきりと形骸的なものであると見せつけ、全く周知期間を置かずに選挙を実施するというのは*1、単に最高裁=司法を馬鹿にしているだけであって、これをもって司法の要請に答えたという政治家は、(権力分立を重要視する民主主義国家において最も重いテーマでこういう行動に出るのだから)他の案件でも同じようなことをするだろう。解散するべきだ、とか言ってる政治家たちが、地方の首長たちに向かって「ポ

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  • 合区と分区 - sunaharayのブログ

    少し間が開いてしまったが、8月1日の公募区長の就任がらみで出てきた興味深い案件として、「大阪都」に向けた合区問題、あるいは行政区の再編問題というものがある。そもそも区長就任の記者会見は、読売新聞の記事でわりと丁寧に書かれているが、公募区長の多くが口をそろえて「ニアイズベター」と唱え*1、さらには自分の区をどこと合区したいかということを述べるという、やや不思議な会見であった。事実として「ニアイズベター」ならば区の行政を遠くする合区という処方箋はいかがなものかと思うのだが。その他、多分大阪市の原局だと思われるが、その「局長」の権限が強いことへの批判と、それに対してイニシアティブを発揮するという抱負をみんなが述べていたのは印象的だった。おそらく、大阪市でやっている「新たな区」移行プロジェクトと平仄があった話なのだろうが、個人的には今後の展開にも注目したいところ。 まあその手のツッコミはいいとして

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  • 茨木市長選挙 - sunaharayのブログ

    年明けからずっと注目し続けていた選挙だったが,ある意味で凄まじいものだった。結局最終的に4氏が出たわけだが,32266票で当選した人は自民市議で維新とみんなの党が支援,次点(24692票)は民主党と共産党の支援を受けた市議,三位(12166票)は9条ネットの市議,そして四位(7260票)はみんなの党で国政選挙に立候補経験のある無所属,ということ。要するに,自民−維新と民主−共産という緩やかな連合で,しかも両方の連合が分裂選挙をしているというもの。仕事柄地方選挙はよく見るわけですが,これくらいのグダグダっぷりはなかなかない。 とは言っても最終的に維新の会が支援した候補者が勝利したので,新聞紙面的には「維新」の風やまず 大阪・茨木市長選で維新副支部長が初当選となるわけですが,この当選した市議については,次のような経歴も指摘されている。 木氏は自民党の市議だったが、昨年4月の大阪府議選茨木市選

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  • 戦争指導と政党政治 - sunaharayのブログ

    以前から政治史ものを読むのがほとんど趣味のようにやってきたが(書いて貢献できないし),最近は学部1年生のゼミで『失敗の質』を読んだこともあって,電車の中の読書は戦前の政治,とりわけ戦争関係のものが多い。特に,比較的年齢の近いお二人の書いたは興味深く読ませていただいた。 「終戦」の政治史―1943-1945 作者: 鈴木多聞出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2011/02/24メディア: 単行 クリック: 2回この商品を含むブログ (11件) を見る永田鉄山: 平和維持は軍人の最大責務なり (ミネルヴァ日評伝選) 作者: 森靖夫出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 2011/06/10メディア: 単行 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る特に鈴木さんの『終戦の政治史』は,あんまり考えてなかったことを考える機会となって,蒙を啓いて頂いたような感じ。あ

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  • 長の任期 - sunaharayのブログ

    大阪維新の会の政治資金パーティでの,橋下知事の「今の日政治で一番重要なのは独裁」みたいな発言が物議を醸しているけれども,最近はどうも知事が激しいことを言う→マスコミが喜ぶ→学者・評論家が批判する(煽る)といったようなサイクルができてる感じがする。ポピュリストだっていう批判をするのは簡単だけど,それって結局賛成−反対の二項対立という枠組みにはまった議論しかできていないわけで,重要なのは批判するところは批判する一方で,評価できるポイントは評価して提案を改善していく姿勢だと思うわけだが。その辺りについてはまたまとまったエントリを用意したい気もするが,とりあえず今回は,ここのところずっと気になっていた違う話について。 まず,政治資金パーティでの話を報道している産経新聞の記事では,以下のような一節がある。 橋下知事が知事辞職後、ダブル選挙の知事選に出て当選したとしても、任期途中の辞職のため、任期

  • 政府与党一元化 - sunaharayのブログ

    『ゼミナール現代日政治』,というか『政権交代の600日』を読んでいたら,ここ数年の微妙な疑問に答えが書いてあったので。ちょっと長いですが,以下125頁から引用。 ゼミナール 現代日政治 作者: 佐々木毅,清水真人出版社/メーカー: 日経済新聞出版社発売日: 2011/05/25メディア: 単行 クリック: 14回この商品を含むブログ (7件) を見る (前略)…首相の鳩山由紀夫と幹事長の小沢一郎は自民党のような与党の「族議員」跋扈を防ぎ,政策決定を内閣に一元化する,として政権発足直後に政調会を廃止していた。 玄葉も一元化を支持していた。ただ,内閣が国会に提出する法案を法的な権限や責任のない与党が事前に審査・承認した自民党流の不透明な二元体制をやめようとした反面,与党内の政策論議の場が消えた。中長期的な課題の検討や若手・新人議員が研鑽を積む機会も失われた。玄葉は衆院の常任委員長を務め

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  • 議員定数削減 - sunaharayのブログ

    大阪府議会では,大阪維新の会の主導で,109あった議席を88に削減したとのこと。産経新聞では,「既存政党「数の横暴だ」「情けない」」という記事が出ていますが,これにあるとおり,21という約2割に当たる議席を削減するということで,それに反対して自然流会を目指す公明党が議場の閉鎖までしたものの,最終的には維新府議のみの出席で可決,ということ。過半数を持っているのでできる,ということなわけだが,この記事で書いてあるように,可決のときには知事が退席していた,と。まあ確かに過半数の議席を持っているグループとその党首,ってかたちで写真が残ったら,ある種の全体主義だとしてしばしば引用されるのは予想に難くはない。 この手の定数削減っていうのは,ふつうどの議会でも議員間協議で決めることになっていて,一応議員間で合意したものが可決されることになってる(たまに共産党だけ反対,みたいなこともあるが)。これは地方に

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  • 統一地方選挙・後半戦 - sunaharayのブログ

    ざっくりと思いついたこと,というかTwitterに書いたことのまとめだが。 市議選については,これだけ有権者と候補者個人が離れつつあって,しかも事前運動や選挙運動の規制で候補者個人からアピールすることが難しい中では,もはや50人から40人を選ぶ,みたいなのは無理だろう。たぶん最もひどいのは世田谷区なわけだが,事前の予想もほとんど形成されない中で82人から50人を選ぶ,って戦略投票のしようもないし,お賽銭を投げてるのとほとんど変わらないんじゃないかとすら思う。公選法と選挙制度をセットで変える地方選挙制度改革をしないと,「地方政府の民主主義」(苦笑)自体もう持たなくなってしまうのではないかと。 結局,有権者に対して情報を縮約したかたちで見せる政党のようなものが決定的に重要になるわけで,統一地方選挙前半(とその前の名古屋市議会議員選挙)では,地方政党が新しい可能性を示したと思われるわけだが,それ

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  • 地方政府の民主主義 - sunaharayのブログ

    このたび,初めての単著を出版させていただくことになりました。『地方政府の民主主義』という大仰なタイトルで,中身がタイトルについていっているのかは,読者の皆様のご高評にお任せしたいと思いますが,タイトルを思いついたときには,自分では20代のときに考えてきたのはそういうことだったのかな,と思ったものでした。大学院生のときに,指導教員の先生方から,「修士論文はなるべく大きめに構想したほうがよい,どうせ問題意識がそこを越えることはなかなかないから」と言われておりましたが,たしかにその通りで,自分では修士論文以来引きずった問題意識について,一応の答えを用意することになったのではないかと考えています。 内容は,付けていただいたオビのとおりで,「首長と地方議会からなる二元代表制の下で地方政府の民主主義は,どのように機能しているか」ということで,「予算配分,公共事業の見直し,新規課税の導入などの検討を通し

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    microtesto
    microtesto 2011/04/14
    おめでとうございます
  • 統一地方選挙雑感 - sunaharayのブログ

    考えるべきことはいろいろあるが,とりあえず終わった直後に感じたことをいくつか。 大阪の選挙については,橋下知事が率いる大阪維新の会が府議選で過半数を取り,市議選で33議席と躍進した。開票直前にいくつか否定的な情報を聞いてしまったので少し混乱したものの,札を開けてみれば今回の維新の会の勝敗ラインと考えられるところはクリアしたといえる。府議の方の過半数には象徴的な意味合いも大きいが,市議で30議席を超えたのは大きい。市会の定員は89なので,33という議席数は1/3を安定的に超えるものになっている。これが意味するところは重要で,「もし維新の会が大阪市長をとったら」再議権を積極的に行使することによって,市会をコントロールする余地が大きくなると考えられる。さらに,これから控える市長選に実質的な意味があるとアピールすることによって,活動のテンションを維持しやすくなることも重要だろう。 他方で,維新の会

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