承前。 4.サービス部門の推計 すでに述べたように、中国の統計制度が国際水準にのっとったSNA体系に移行する過程で、最大の懸案はサービス部門の統計をどのように整備するか、という問題であった。その後サービス部門の付加価値額の統計に関してはセンサス調査などを通じてたびたび改訂が重ねられてきた。中でも最大の修正が行われたのが2004年に実施された第1次経済センサスであり、2004年の第三次産業の付加価値はセンサスの実施後48.7%上方に修正され、GDPの名目値は16.8%上方に修正された。その後、2008年の第2次経済センサス、2013年の第3次経済センサスでもGDPの値はそれぞれ4.4%、3.4%上方に修正された。 また、サービス部門の統計をめぐっては現在でも議論が続けられている。評価が分かれるのは、サービス部門では付加価値額を生産面から直接把握するのがが難しいため、収入の側から、すなわちサー