日本全国さまざまな温泉があるが、先日行った秋田県の後生掛温泉(ごしょうがけおんせん)は、かなりおもしろかった。入浴法がバラエティに富んでいるうえ、どれも妙にエンタメ感があるのだ。 ちなみに、正式には“ごしょうがけおんせん”と読むが、宿の人を含め、地元の人はみんな“ごしょがけおんせん”と呼ぶ。 首が並ぶ! 名物の「箱蒸し風呂」 後生掛温泉は、八幡平の秋田県焼山東麓、標高1000メートルのところにある一軒宿だ。泉質は単純硫黄泉。個性豊かな7つの入浴法のうち、とくにインパクトが大きいのが、温泉の蒸気を利用した「箱蒸し風呂」だ。 箱の中に体をすっぽり入れると、箱の上に首がちょこんと出る。首だけが並んでいる様子は、知らずにいきなり見ると、ちょっとコワイかも……。 箱に入るときは少し身をかがめて入り、腰かけがわりの断熱板に座る。薄い断熱板が何枚か入っているので、その枚数で高さを調節できるようになってい