AIスタートアップ(新興企業)の「梨電子」は13日、9月末での解散を発表した。「脱英語化」を掲げ、IT業界が陥る英語・外来語依存からの脱却を図ったが、世界標準の壁を崩すことはできなかった。 梨電子は22年11月に設立したスタートアップ。AIや自動運転など高度なシステム開発を手がける。23年2月には、ビッグデータを使って通行者の人相から学歴や年収を瞬時に割り出すAIを開発。自動運転最大の困難とされてきた「トロッコ問題」を合理的に解決する手段として注目を浴びたことをきっかけに、新規投資家らを引受先として、300億円の資金調達に成功していた。 巨額の資金調達を機に、同社の九十九CEOは今年3月、業務における脱英語化を発表。4月以降、英語や外来語を使った社員には人事査定に影響を与えるとした。また年1回のTOEIC受験を義務付け、800点以上のスコアを取った社員に解雇を通知する一方、管理職昇格条件を