タイトルの画像は、19世紀フランスの画家テオドール・ジェリコーによる“Le derby de 1821 Epsom (The 1821 Derby at Epsom)”で日本語では『エプソムの競馬』と呼ばれる。ジェリコーがイギリスに旅行した際に1821年エプソム競馬場でのダービーステークスを描いた作品で、代表作の一つとされる。だが、現代の競馬を映像や写真で見慣れた人間からするとなにか少し違和感を感じる。 違和感の正体は、絵画のウマの足運びにある。描かれた4頭のウマは、どれも両前脚を前方に、後ろ脚を後方に伸ばしている。実際にウマが疾走する際にはこうした足運びはせず、脚が地面から離れる瞬間、前脚は体の下で曲げられていることがわかっている。両脚を伸ばす描き方は「フライング・ギャロップ」または「フェイク・ギャロップ」と呼ばれ、実在しない絵画の中だけの描写だ。 これは、人間の目では疾走するウマの脚は
絵画や彫刻などの芸術作品は時間が経つにつれて劣化してしまうため、貴重な作品を後世に残すために定期的な修復作業を行う必要があります。しかし、時には修復作業が専門の知識と技術を持った人ではなく、単なる素人に任されてしまうケースもあります。そんな素人による芸術作品の修復事例が相次いでいるスペインで、またもや「素人による修復作業で芸術作品が台無しになってしまった」という事例が報告されました。 El Ecce Homo de Borja no está solo. Restauradores advierten de errores irreversibles por intervenciones no profesionales https://www.europapress.es/comunitat-valenciana/noticia-ecce-homo-borja-no-solo-resta
電力不足で苦しんでいるとき、音楽家はたかが電気と言った。苦しむ人を人と思っていなかったから。 畜産農家が苦しんでいるとき、劇作家は冷淡だった。農家を人と思っていなかったから。 新型コロナ流行で公演ができなくなったとき、音楽家や劇作家のために声を上げるものは、誰一人残っていなかった。 — Dr. Hideki Kakeya (@hkakeya) April 27, 2020 これはなんというか。 いままで土木建築業を敵視し、電気などのインフラも軽視し、農畜産業を侮蔑し、あいちトリエンナーレで多くの人の心の拠り所を焼いて侮辱して「芸術だ」「自由だ」と開き直ってきた人たちの「高尚な」芸術が、今まで足蹴にしてきた人たちの気持ちにどこまで向き合えるか? が問われてくるのかもね。 今、どう振舞うかの胆力も、芸術関係者は試されているのかもしれない。 ぶっちゃけ内心がどうであろうと構わない。内心は当然、自
スヌーピーとポーズを取る漫画原作者シュルツさんの夫人、ジーンさん=12日午後、町田市のスヌーピーミュージアム 商業施設や公園などが一体化した新しい街「南町田グランベリーパーク」(東京都町田市鶴間)に「スヌーピーミュージアム」が14日に開館するのに先立ち、メディア向けの内覧会が12日、行われた。ビーグル犬の人気キャラクター「スヌーピー」の魅力を伝える美術館は米国サンタローザにあるが、公式サテライト(分館)は日本で唯一となる。 この日は、スヌーピーが登場する漫画「ピーナッツ」の作者、チャールズ・シュルツ氏の夫人、ジーンさんらが来館。ジーンさんは「とてもいい場所で、大きな空間でピーナッツの世界に浸ってほしい」と呼びかけた。 ミュージアムは、大スクリーンに映し出されるオリジナルアニメから始まる。シュルツ氏の創作の歴史や画像を振り返るギャラリーや、ピーナッツの複製原画も見て楽しむことができる。 最大
イタリア人芸術家のマウリツィオ・カテラン氏による、実際に使用することもできる「黄金の便器」(2016年9月15日撮影、資料写真)。(c)William EDWARDS / AFP 【9月15日 AFP】英イングランドにあるブレナム宮殿(Blenheim Palace)で14日未明、18金で制作された便器が盗まれる事件が起きた。警察が明らかにした。盗まれた際に配管が壊され、世界的に有名な宮殿の内部が水浸しになった。 「アメリカ(America)」と名付けられているこの便器は、イタリア人アーティスト、マウリツィオ・カテラン(Maurizio Cattelan)氏の作品で、約100万ポンド(約1億3500万円)の価値があるとされている。便器として実際に使用することもできる。 この事件に関与した疑いで66歳の男が逮捕された。 ブレナム宮殿は、オックスフォード(Oxford)の近くにあり、国連教育科
ウーゴ・ロンディノーネら新たに9作家が展示中止を要求。あいちトリエンナーレ2019で混乱続く「表現の不自由展・その後」の展示中止を受け、海外から参加しているウーゴ・ロンディノーネら9作家が新たに自らの作品展示の中止を『ARTNEWS』宛のオープン・レターで要求した。これで展示の辞退は11組に拡大する可能性がある。 「あいちトリエンナーレ2019」に参加している海外作家たちが、一斉に声を上げた。 『ARTNEWS』によると、すでに展示辞退を正式に表明し、展示が中止されている韓国のアーティスト、イム・ミヌクとパク・チャンキョンの2名に加え、ウーゴ・ロンディノーネ、タニア・ブルゲラ、ピア・カミル、クラウディア・マルティネス・ガライ、レジーナ・ホセ・ガリンド、ハビエル・テジェス、モニカ・メイヤー、レニエール・レイバ・ノボ、ドラ・ガルシアの9作家がキュレーターのペドロ・レイエスとともに12日付で『A
「モモ・チャレンジ」と呼ばれるいたずらに使用された、相蘇敬介氏制作の人形。同氏提供(2016年8月撮影、2019年3月4日提供)。(c)AFP PHOTO / COURTESY OF KEISUKE AISO 【3月5日 AFP】インターネット上で最近拡散している「モモ・チャレンジ(momo challenge)」と呼ばれるデマで使用された不気味な人形を制作した日本人アーティストが4日、AFPの取材に応じ、人形は昨年に処分しており、人を傷つけるためのものではなかったと説明した。 ぎょろっとした目の恐ろしい姿をしたこの人形の画像が使われたこのデマでは、「モモ」なる存在が子どもたちに対して危険な行為や自傷行為、自殺を促しているとの情報が拡散。しかしそれを裏付ける証拠はなく、主に不安に駆られた保護者らによってソーシャルメディアでうわさが広められているとみられる。 テレビドラマで使われる小道具を制
YouTubeは先週、子どもや若者に自らを傷つけるよう指示する「モモチャレンジ」と呼ばれるゲームに関して、同社のサイトではこのゲームを推進する動画の存在を示すものは見つからなかったと発表した。これを受けて、この話題が頻繁にニュースの見出しを飾った。 このゲームに関するデマの話題が記事になる際には、飛び出した目と大きな口を持つ、不気味な黒髪の生物の写真が一緒に掲載されるのが常だった。しかし、この造形物を製作した造形作家は、この作品を廃棄していたことが明らかになった。 この作品を作った日本の造形作家である相蘇敬介氏は、英国のタブロイド紙The Sunに対して、この作品を廃棄したと語った。 相蘇氏はThe Sunに対して、「モモはもう死んだので、子どもたちは安心してほしい」と語った。「彼女はもう存在しておらず、呪いもなくなった」 これは「姑獲鳥(うぶめ)」と呼ばれる作品だ。この裸の生き物は、人間
by cwizner 世界で最も高価な「色」と呼ばれる、宝石「ラピスラズリ」を原料とした顔料は、海路でヨーロッパまで運ばれたことから「海を越えた色」という意味を込めて「ウルトラマリン」と呼ばれます。画家を借金の泥沼に陥れたというウルトラマリンが芸術作品でどのように使われていたのか、その作品がハーバード大学美術館のブログ記事でまとめられています。 Artists and Their Tools | Index Magazine | Harvard Art Museums https://www.harvardartmuseums.org/article/artists-and-their-tools Lapis Lazuli: A Blue More Precious than Gold https://hyperallergic.com/315564/lapis-lazuli-a-blue
スペイン北部北部アストゥリアス自治州エルラニャドイロの木彫りの聖母子像の修復前(左)と修復後(右、2018年9月7日作成)。(c)DSF / AFP 【9月9日 AFP】スペイン北部アストゥリアス(Asturias)自治州にある人口わずか28人の小さな村エルラニャドイロ(El Ranadoiro)で、15世紀につくられた木彫りの聖母子像の修復を素人の女性に任せたところ、派手なピンクや黄緑色に塗られてしまい、またスペインで素人が芸術の修復に手を出して散々な結果に終わったと、大きな話題になっている。 修復前の聖母子像は簡素な木彫りの像だったが、聖母マリア(Virgin Mary)のマントは鮮やかなピンクに、衣服はスカイブルーに塗られ、目にはアイラインまで描かれた。幼子イエス・キリスト(Jesus Christ)の衣服も明るいライムグリーンに塗られた。 スペインでは2012年にも、北東部ボルハ(
ペンキのひとはけが退屈なインテリアを様変わりさせることもある。しかしそれが歴史的な彫刻なら、専門家に任せるのが最善の策のようだ。
【5月6日 時事通信社】パリで5日、故手塚治虫が描いた漫画「鉄腕アトム」の原画が競売に出品され、当初予想の約6倍の26万9400ユーロ(約3500万円)で落札された。競売商「アールキュリアル」は、鉄腕アトムの原画が「日本以外で競売に出されたのは初めて」と述べている。 原画は縦35センチ、横25センチの紙に墨汁と水彩絵の具で描かれ、手塚治虫のサイン付き。1950年代後半の月刊誌「少年」の連載用とされ、主人公アトムの戦闘シーンが6コマにわたり描写されている。 アールキュリアルの漫画専門家はAFP通信の取材に「手塚治虫の作品としては世界最高額だ」と話している。落札者については「手塚治虫の原画購入を長らく夢見てきた欧州の収集家」とだけ説明され、詳細は明らかでない。 鉄腕アトムは52~68年、「少年」に連載された漫画が最も有名。手塚治虫自らアニメ化し「ASTRO BOY(アストロ・ボーイ)」と名付け
「Arts & Culture」は2015年にGoogleによって公開された世界中の芸術作品を集めたギャラリーアプリです。時代や製作者のほか、カラースケールによっても作品を検索できるなど、芸術作品をさまざまな方法で検索できるようになっており、作品名を知らなくてもお目当てのものを見つけ出すことができます。2018年1月には「自分の顔に似ている肖像画」を検索できるようになるなど、日々進化を遂げているArts & Cultureの検索機能ですが、その開発元のGoogle Arts & Cultureラボがこれまで行ってきた試みをムービーで解説しており興味深い内容となっています。 Putting Machine Learning to work for culture #GoogleArts - YouTube Google Arts & Cultureのラボで行っている実験は「最新の技術を使って
2009年に仏マルセイユのカンティニ美術館から盗まれ、今回バスの荷物室から見つかった印象派画家エドガー・ドガの絵画「合唱隊」。仏税関提供(撮影地不明、2018年2月22日撮影、同月23日提供)。(c)AFP PHOTO / Douanes Francaises 【2月24日 AFP】フランソワーズ・ニセン(Francoise Nyssen)仏文化相は23日、同国南部マルセイユ(Marseille)の美術館から2009年に盗まれた印象派画家エドガー・ドガ(Edgar Degas)の絵画が同国首都パリ近郊でバス車内から発見されたと明らかにした。 ニセン文化相によると、およそ80万ユーロ(約1億円)の価値を持つドガのパステル画「合唱隊(The Chorus、The Extras とも)」は、パリ近郊の高速道路待避所に停車していたバスの荷物室内で、税関職員により発見された。ニセン文化相は、今のとこ
落書きの名所「ファイブ・ポインツ」の壁に描かれ、白く上塗りされたグラフィティ・アート(2013年11月19日撮影)。(c)AFP PHOTO / EMMANUEL DUNAND 【2月14日 AFP】米連邦地裁は12日、ニューヨーク市にあったグラフィティ(落書き)の名所「ファイブ・ポインツ(5 Pointz)」を取り壊した住宅開発業者に対し、壁に描かれていたグラフィティ・アートの作者21人に計675万ドル(約7億2300万円)の損害賠償を支払うよう命じた。連邦法でグラフィティ・アートを保護すべきとした画期的な判断となる。 ニューヨークの連邦地裁のフレデリック・ブロック(Frederic Block)判事は、同市クイーンズ(Queens)地区にあった「ファイブ・ポインツ(5Pointz)」の再開発で失われた45作品にそれぞれ法定損害賠償の上限に当たる15万ドル(約1600万円)の賠償額を認め
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