西川氏交代に一時傾く=ぶれた首相−日本郵政人事 西川氏交代に一時傾く=ぶれた首相−日本郵政人事 「人事権を使い、民間の事業に国が介入するのは避けるべきだ」。西川善文日本郵政社長の続投に反対する鳩山邦夫前総務相を更迭した後、こう語った麻生太郎首相。その首相も西川氏交代に傾いていた時期もあったことが、複数の政府・与党関係者の話で分かった。 2409億円かけて建設した「かんぽの宿」70施設をわずか109億円でオリックス不動産に一括売却する契約内容に世論の批判が高まる中、鳩山氏は今年2月、社長交代を首相に進言した。首相もゴーサインを出し、自ら後任の社長候補として生田正治元日本郵政公社総裁や西室泰三東京証券取引所会長らの名前を挙げた。同時に、取締役の人事を決める指名委員会への根回しや6月末の株主総会の段取りを「しっかりやるように」と鳩山氏に注文を付けた。ただ、自ら動くことはなく、成り行きを見守った