政府の公務員改革を実名で批判した経済産業省官僚の処遇に注目する野党側が、この官僚作成の出張報告書を経産省に提出させたところ、省に批判的な内容が削除されていたことが分かった。経産省側は「個人の感想部分で、出張報告にはあたらない」としているが、野党側は「口封じを図ったもので、国会を欺く行為だ」と非難しており、波紋を広げている。 このキャリア官僚は、経産省大臣官房付の古賀茂明氏(55)。民間企業への出向打診を断った後、同省側から10月末までに退職を求められていたが、現在も退職していない。「政府の天下り規制が不十分だ」などと批判を繰り返す「改革派官僚」として著名であるため、その処遇が注目されており、公務員改革をめぐる与野党攻防にも影響する構図になっている。 参院予算委員会での公務員制度改革の審議をめぐり、みんなの党側は10月15日、古賀氏の参考人招致を要求。出席した古賀氏は、政府の天下り規制が