東京工業大学 理学院 物理学系の中村隆司教授、近藤洋介助教の参加する国際共同研究グループ(理化学研究所仁科加速器科学研究センター、ダルムシュタット工科大学、東京工業大学理学院物理学系、東京大学大学院理学系研究科附属原子核科学研究センター他)は、理研の重イオン[用語1]加速器施設「RIビームファクトリー(RIBF)[用語2]」の多種粒子測定装置「SAMURAIスペクトロメータ[用語3]」を用いて、4個の中性子だけでできた原子核「テトラ中性子核」の観測に成功し、陽子を含まない複数個の中性子が原子核を構成して存在できる新たな証拠を得ました。 本研究成果は、陽子を1個も含まない、いわば「原子番号ゼロ」の奇妙な原子核を観測したもので、原子核、ひいては元素の安定性を決定づける「核力」のモデルを大きく変える可能性があり、さらには謎の多い超高密度天体である中性子星[用語4]の理解にもつながると期待できます
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