「学者に研究を金儲けだと思わせない」ことが研究を発展させ成果を社会に還元させるために合理的だと考えたから19世紀以降の社会は学者に「金儲けを考えなくてよい破格の待遇」を与えてきたわけです。by 渡邊芳之 続編:渡邊芳之先生@ynabe39の「「役に立たない」というのは「客観的評価」ではなくて「感情表現」である。」http://togetter.com/li/296716
![渡邊芳之先生ynabe39の「「知的財産権」の名のもとに「研究プロセスや研究結果の共有」という19世紀以来の科学の進歩を支えてきたシステムが壊れつつある。」 - Togetter](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7cfe7aa876024a8df5df763e762b390b423ac7e8/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fs.togetter.com%2Fogp2%2Fed2cdd443437fbb5501ea11e411887f0-1200x630.png)
「学者に研究を金儲けだと思わせない」ことが研究を発展させ成果を社会に還元させるために合理的だと考えたから19世紀以降の社会は学者に「金儲けを考えなくてよい破格の待遇」を与えてきたわけです。by 渡邊芳之 続編:渡邊芳之先生@ynabe39の「「役に立たない」というのは「客観的評価」ではなくて「感情表現」である。」http://togetter.com/li/296716
鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog 4月18日のブログでは、国立大学への基盤的な運営費交付金の継続的削減に対する対応の具体例として、ある地方国立大学の今後2年間の教員数と事務職員数の削減計画をお示しましたね。そして、このような状況があと10年も続くと、地方国立大学の研究機能がそうとう大きなダメージ(法人化開始前後に比較して約40%以上低下)を受ける可能性をお示ししました。 そうしたら、いつもご意見をいただくDさん(民間企業OB)からご意見をいただきました。 「事務方に何の恨みもありませんが、一般の製造関係の企業で人員削減する場合、事務方の削減の比率の方が高いのではと思います。ある工場では、10名近くいた事務職が10年で、2~3名ということは、よくあることではないでしょうか。大学の教育、研究は企業の製造に当りませんか?
私の所属する東北大学大学院医学系研究科では、教員すべてが任期付ポジションだ。 これは平成14年に開始され、私も平成23年の時点(任期終了の1年前)に審査を受けた。 教授の任期は10年で再任可、准教授と講師は任期7年で1回のみ再任でその任期は5年、助教は任期6年で1回のみ再任でその任期は4年となっている。 幸い、私は次の10年も東北大で教育と研究をする権利を得ることができた。 このような制度が採用された10年少し前は、「人材を<流動>させるために任期付にする」というのが「流行」だった。 日本では(多くの会社も含め)終身雇用が一般的であり、大学でも一度、助手(今なら助教)で採用された場合には、順調に成果があがっていれば講師、助教授(今なら准教授)、教授と昇進して、定年退官まで勤めあげる、というのが伝統的には理想形とみなされていた。 もちろん、A大学の助手からB大学の講師になり、C大学の助教授を
鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog しばらく前のブログで、人口あたりの論文数では、日本は台湾に追い抜かれていること、そして、政府支出研究費も追い抜かれていることをお話しましたね。 まず、今までのブログでも紹介したデータを再掲します。 まず、人口あたりの注目度の高い論文数では、台湾は19番目、日本は21番目であり、他の主要国は、日本が追いつけないレベルにあることをお話しましたね。日本が研究の数値目標をつくるとしたら、台湾の論文数ではないか?それでも、今の1.5倍の論文数を産生しないといけないことになります。 この下のグラフのように、日本の論文数は停滞しており、台湾の論文数は右肩上がりなので、おそらく、日本と台湾の差は、今後さらに大きくなることが予想されますね。そうすると、1.5倍増やしたくらいでは、追いつかないかも。
日本で8月に最もよく売れたWiley(Wiley-Blackwell, Wiley-VCHを含む)の理工書トップ5をご紹介します。タイトルまたは表紙画像をクリックすると、目次やサンプル章(Read an Excerpt)など、詳しい内容をご覧いただけます。 1位 Sequence Stratigraphy Edited by Dominic Emery, Keith Myers ISBN: 978-0-632-03706-3 Paperback / 304 pages / August 1996 地層学の有力な手法として近年急速に重要性を増した「シーケンス層序学」に関する古典的教科書です。British Petroleum (BP) で使われた研修用教材を基に編纂されたもので、シーケンス層序学の基本的な概念とテクニック、応用法を解説します。 2位 Advanced Analysis of
今週からアメリカのアトランタで行われている、NASA主催の宇宙生物科学会議(Astrobiology Science Conference)に出席しています。本日、会場では「ヒ素細菌のDNAにはヒ素がなかった」とする研究発表がありました。 2010年末にNASAのWolf-Simon博士らが大々的に発表した、細菌GFAJ-1がヒ素をDNAの部品として使うことができるという発見。この発見の報告直後から、データの信憑性や実験方法の問題について、多くの指摘がされてきました。そしてついに、他の研究者らによる追試がなされ、GFAJ-1はDNAにヒ素を取り込まないとする結果が発表されたのです。 GFAJ-1. Image from Wikimedia ここで、Wolf-Simon博士らが発表した元々の研究内容を手短に説明します。 彼女らは、カリフォルニアにあるヒ素濃度の高いモノ湖から単籬した細菌GFA
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鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog 4月3日の15時ころ、参議院予算委員会でみんなの等の柴田巧議員が日本の科学技術政策に関連して科研費の基金化や留学生30万人計画等について質問をされ、その中で、私のブログ等で何度もご紹介しました高注目度論文の国際シェア低下も取り上げられました。 ある情報では、柴田議員の質問の元になった資料の一つとして、私の昨年7月4日付けの日経新聞記事「質の高い論文、日本シェア低下。イノベーション力強化急務。研究に数値目標設定、人員・時間の確保を」があるようです。 国会議員の先生が、このような、どちらかというと地味な記事に注目され、わが国の研究や科学技術の国際競争力が低下していることに懸念を表明されたことは、ほんとうに良かったと思います。そもそもこの種のテーマは選挙の票集めにはあまり結び付かないと感
【研究 – 全般】 元熊大の准教授らを処分 論文捏造で名古屋市大 – 熊日 Retraction Notice to: The Chromatin-Remodeling Complex WINAC Targets a Nuclear Receptor to Promoters and Is Impaired in Williams Syndrome / 告発サイト / 筆頭著者の受給グラント詳細 , その受給額詳細 , その告発内容 2つの論文捏造事件に関する情報が飛び込んできました。まず1つ目は主に熊大で起きた論文捏造をわざわざ被疑者の現在の所属先である名古屋市大が調査した上、処分するという事態に発展したもの。19本という捏造論文の多さが目を引く事件だというのが僕の印象です。 そして2つ目が、実は研究者コミュニティの間では口コミで囁かれ続け、有志による告発サイトが立ち上がって以降は海外で
【ポスドク問題】 Numbers of young scientists declining in Japan – Nature News “Government policies are hampering the country’s next generation of research leaders, advisory body says.” もう見たまんまです。詳しくはリンク先の本文及びこの後に続く日本語訳をお読み頂きたいのですが、端的に言えば 過去30年間で大学教員全体の人数は50000人から63000人に増えたが、35歳以下の若手教員の人数は10000人から6800人へと大幅に(30%以上)減った 40歳以下の大学教員数が減り続ける一方で、45歳以上の人数は増え続けている。また65歳以上の人数も増え続けている。 同時期に日本のサイエンスの生産性が低下していることを関連付ける
文部科学省では、「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)」の公募を行いますので、お知らせいたします。 1.プログラムの概要 我が国の科学技術水準を向上させ、将来の発展の原動力であるイノベーションを連続的に起こしていくためには、その出発点である我が国の基礎研究機能を格段に高め、国際競争力を強化していく必要があります。そのためには、世界トップレベルの研究拠点を、従来の発想にとらわれることなく構築し、世界の頭脳が集い、優れた研究成果を生み出すとともに、優秀な人材を育む「場」を我が国に作っていくことが必要です。 このため文部科学省では、平成19年度より世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)を開始しており、高いレベルの研究者を中核とした世界トップレベルの拠点構築を目指す構想に対し集中的な支援を行い、システム改革の導入等の自主的な取組を促すことにより、第一線の研究者が是非そこで研究したいと
The Open Microscopy Environment OME is a consortium of universities, research labs, industry and developers producing open-source software and format standards for microscopy data. Upcoming Workshops Latest release OMERO is client-server software for managing, visualizing and analyzing microscopy images and associated metadata. OMERO for Scientists Your microscopy images are securely stored but sh
昨日、とある和製英文誌の実質上のEditor-in-chiefをされている方に話を聞く機会があった。 そのジャーナルは、インパクトファクターが4点台後半、和製英文誌としては、非常に高いインパクトファクターを維持している。鳴り物入りで出版が始まった某国内最大級の学会が発行する英文誌の凋落と比べると目を見張るものがある。 彼が考えるその「秘訣」は、投稿された論文に対して、特に日本人が行ったレビューと日本人エディターのコメントの「英語表現の校正」なのだそうだ。 日本人の英語表現は、特にリジェクトの時に非常にキツい表現になりやすいらしい。また、自分自身のレビューコメントの英語がひどいのに、「この論文の英語はひどい」とコメントするレビューアもいるらしい。そういう英語を一つずつ手直しをして、たとえリジェクトされても、「正当に評価された」と著者に思われる努力をしているらしい。そうする事でこの論文誌に世界
ポスドクに関する優れたネット上の論考(例えばここ)を読んでいると、忘れてしまいそうになるけど、実際教員になったらどうなん、という興味も正確にデータを伴った把握をしておきたい。特に教員になりたての初期の段階における情報が欲しいと思っていた。 "Survival Analysis of Faculty Retention in Science and Engineering by Gender" Deborah Kaminski and Cheryl Geisler Science 17 February 2012: Vol. 335 no. 6070 pp. 864-866 DOI: 10.1126/science.1214844 そんな先週の金曜日(2/17)、大学教員の雇用に関する論文が報告された。マサチューセッツ工科大学(MIT)、コロンビア大学、プリンストン大学などアメリカの14大学
先週のエントリでも紹介した、SPARC Japanセミナー:「OAメガジャーナルの興隆」に行ってきました! 国際学術情報流通基盤整備事業 │ イベント情報 │ H23 │ 2011年度第5回「OAメガジャーナルの興隆」 2003年,ブダペストオープンアクセスイニシャチブ(BOAI)はオープンアクセス実現のためのふたつの方策を提案しました。ひとつは,研究者が執筆論文をみずからインターネット公開する「セルフ・アーカイビング」です。 大学・研究機関が設置する機関リポジトリや,PubMedCentral 等の政府系アーカイブなどの形で発展してきています。もうひとつは,無料で利用できる電子ジャーナルを創刊し,そこに論文発表を行うというものです。そうした電子ジャーナルは「オープンアクセスジャーナル」と呼ばれ,現在世界で7300誌を数えます(スウェーデン・ルンド大学調べ)。 オープンアクセスジャーナルの
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