タイ・バンコクの「ファイト・クラブ・タイランド」のイベントで行われた試合(2022年4月16日撮影)。(c)Lillian SUWANRUMPHA / AFP 【6月12日 AFP】タイ・バンコクの高架下で観衆の叫び声がこだまする中、強烈なスポットライトと街灯が上半身裸で戦う男性2人を照らしている──。ここは「ファイト・クラブ・タイランド(Fight Club Thailand)」の試合会場だ。 格闘技シーンのレベルの高さで知られるタイの地下クラブで、定期的に開催されるアマチュアファイターの試合。互いに交わすのは、血とあざだけというのが決まりだ。 雰囲気はプロボクシングの熱狂的な試合に近い。だが、輸送コンテナに囲まれた貧しい港湾地区の会場は、国技「ムエタイ」の華美で魅力的なスタジアムとはほど遠い。 「ここでは闘い方を知っている必要はありません。闘うハートさえあればいいのです」。2016年に