「菅政権批判映画」が、実は大きな「ブーメラン」になっていると言えるワケ 印象操作に印象操作で応えるのか 菅政権を痛烈に皮肉った映画『パンケーキを毒見する』が公開中だ。『新聞記者』を配給したスターサンズが関わる作品ということもあり、政権批判がベースにあることはおそらく間違いない。だが、問題はアニメーションを織り交ぜた人物批判の文化的・政治的意義にあると、映画ライターの若林良氏は考える。前編はこちら〈「菅政権批判映画」に潜んでいる、「印象操作」という大きな問題点〉 安倍首相の舌がエンマ大王に… たとえば、『パンケーキを毒見する』冒頭の「地獄」をモチーフにしたアニメーションだ。そこではエンマ大王の部下たちが安倍前首相や加計学園の関係者を思わせる人物の、(おそらくは現世での悪いふるまいの罰として)舌を抜く構図が映し出される(https://www.pancake-movie.com/)。 しかし彼