ソウル市新村で日本への就職あっせん事業を行う「KOREC」の代表の春日井萌さん=2020年12月12日、日下部元美撮影 「貴社、御社、弊社はそれぞれ何が違う?」 「貴社は書く時に、御社は話す時に(使い)、弊社は自分の会社のことです」 講師の問いかけに、20代の男女1人ずつがこう答えた。学生街の一角で毎週土曜の午後、日本人講師が10人程度の就職活動中の学生らにエントリーシートの書き方や就活に必要な知識を教えていく。日本企業に就職するためのよくあるセミナーの風景だ。私も7年前に受けたことがある。 ただ、ここはソウル。受講生は全員韓国人だ。近年、日本への就職を希望する学生が急増していると聞き、私は2020年12月、ソウル市新村で日本への就職あっせん事業を行う「KOREC」を訪れた。KORECでは、韓国人就活生たちに日本企業の採用情報を提供したり、就活に関する教育などを行ったりしている。 韓国産業