「消臭力」をはじめとするエステーの人気CMをいくつも手がけ、前職の雪印時代には集団食中毒事件や牛肉偽装事件からの信頼回復に奔走した経験を持つ、マーケター・鹿毛康司さんの履歴書を深堀りします。企業やブランドの本質と向き合い、慣習や前例を打ち破ってきた鹿毛さんの信念とは。 あどけない顔立ちのミゲルくんが、透き通った歌声で「消臭力」の歌を披露する──。東日本大震災後の日本に、どこか明るい空気を与えてくれたあのCMを記憶している人も多いでしょう。制作を手がけた鹿毛康司(かげ・こうじ/ @onetwopanchi )さんは、CMのプランニングや監督、作詞・作曲、コピーライティングなどさまざまな役割をこなすマルチプレイヤーであるとともに、広告業界の慣習に縛られず、企業人として自社のCMを作り続けてきた孤高の人でもあります。 かげこうじ事務所(通称:秘密基地)には、さまざまなエステー社の商品やグッズがあ