「桜を見る会」の問題は、いろんな要素を含んでいる。私はこれまで最も重要なことはあからさまな選挙違反行為だと思っていた。禁じられている饗応を、こともあろうに税金を使って堂々と行っていたことである。その重大さはどこまでいってもいささかも揺るがないのだけれど、どうも話が進むにつれて、もっと重大なことがあることがわかってきたようだ。それは、政府機関の内部統制問題だ。 「桜を見る会」の名簿をめぐっては、廃棄されたことが問題になってきた。いや、それも問題だけど、それはどこの段階でだれがウソをついているかという程度の、いわば個人的な犯罪レベルの話だった。もちろんそれはそれでけしからんことなのだけれど、出せと言われて慌てて廃棄したのか、廃棄してないのに廃棄したことにしたのか、なんだかわからないけれど、とにかくだれかがなにかルール違反をしていることだけは確かだ。だが、それは個人プレーの範疇だろう。 ところが