エネルギー動乱 エネルギーを巡りこれほどまでの動乱期を迎えたことがあっただろうか。ロシアのウクライナ侵略によるエネルギー危機や脱炭素の不可逆的な流れなどグローバル規模の激動に加え、日本でも電力需給の逼迫などの非常事態に見舞われている。混迷は、エネルギー業界を直撃し、電力・ガス・石油元売りなどは激しい生存競争にさらされている。業界のプレーヤーたちの動向に加え、エネルギー情勢やビジネスの新潮流といったエネルギーが絡む森羅万象に鳥の目と虫の目で迫る(毎週火曜日公開)。 バックナンバー一覧 家庭向け電気代値上げに関する公聴会は、北海道電力が値上げを目指す電力大手7社の大トリを務めた。東京電力ホールディングスなど4社が原子力発電所の再稼働を前提に原価算定した一方、再稼働を織り込めなかった北電は、原発賛成派と反対派の双方から攻められてサンドバッグ状態となった。北電が描く再稼働シナリオは道民の理解を得ら