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内田樹の検索結果441 - 480 件 / 2313件

  • ぷるぷる - 内田樹の研究室

    終日原稿書き。 入学センターのA木課長から年末に「1月10日までに8000字お願いしますね」と頼まれたのである。 本学のPRのための単行本というのを出すのである。 ふつうPR素材は無料配布と決まっているが、これを店頭で売ろうという「一粒で二度美味しい」戦略である。 うまくゆくかどうかわからないけれど、とりあえず業務命令であるから、さくさくと「どうして女子大は必要なのか?」ということについて書く。 書いているうちにだんだん腹が立ってくる。 A木課長に対してではなく、「女子大は必要ない」という政治判断を支える経済合理主義的発想そのものに対する憤りで、身体が小刻みにぷるぷる震えてきたのである。 私はもともと男女雇用機会均等法をめぐる議論あたりから、「ぷるぷる」していたのである。 この法改定はご存じの通り、雇用機会における性差別を廃したものであるが、そこに伏流する雇用と性の関係についての基本的な考

    • 情報と情報化 - 内田樹の研究室

      前にラジオでおしゃべりしているときに養老孟司先生から「情報」と「情報化」というのはまるで違うことだと教えていただいたことがある。 情報化というのは「なまもの」をパッケージして、それを情報にする作業のことである。 例えば、獣を殺して、皮を剥いで、肉をスライスするまでの作業が「情報化」だとすると、トレーに載せられて値札を貼られて陳列されたものが「情報」である。 「情報」(トレーの上に並べられた肉)を他の「情報」(隣のトレー)と見比べているときに、(こちらが豚肉で100グラム200円、あっちは牛肉で100グラム400円・・・というような比較をしているとき)それが「情報化」されたプロセスのことを私たちは考えない。 情報の差異の検出に夢中になっているとき、私たちはそもそもそれらの情報がどうやって私たちの下に到達したのかという情報化プロセスのことをできるだけ考えないようにしている。 私たちの脳は同一の

      • 「赤旗」5月31日号インタビュー - 内田樹の研究室

        『しんぶん赤旗』の5月31日号にインタビュー記事が載った。 たぶん読んでいない人が多いはずなので、ここに再録しておく。 安倍政権の経済政策「アベノミクス」と多国籍企業やナショナリズムについて、神戸女学院大学名誉教授の内田樹さんに聞きました。 私は経済の専門家ではありませんが、「アベノミクス」の先行きは暗いと思います。 国民に「景気が良くなった」と思わせて株を買わせ、消費行動に走らせる。 「景気がよくなる」と国民が信じれば景気がよくなるという人間心理に頼った政策です。 実体経済は少しもよくなったわけではありません。賃金も上がらないし、企業は設備投資を手控えたままです。 「アベノミクス」に限らず、世界経済は今あまりに変数が増えすぎている。 ヘッジファンド(投機的基金)などによる投機的なふるまいで、株が乱高下し、為替が変動し、通貨危機が起きることもある。 市場における投資家の行動は予測不能です。

        • さよならアメリカ、さよなら日本 - 内田樹の研究室

          新聞の電話取材で、またまた米軍基地のことを訊かれる。 グアムへの米軍基地の移転コストを日本政府が肩代わりしたり、「共同開発」名目で米軍の支出を予算的に「思いやったり」することについてどう思うかというお訊ねである。 しかたないんじゃないの、とお答えする。 「厭です」といって払わずに済むものなら、とっくにそうしているはずである。 「厭です」と言えない事情があるから、泣く泣く「みかじめ料」を出しているのである。 もちろん近代国家同士のあいだの話であるから、別に米軍が日本にドスをつきつけて「払わんと痛い目にあわせるど、こら」と凄んでいるわけではない。 「払わないと、そちらさまがとっても『たいへんな目』に遭われるのではないでしょうか。いや、われわれはまあよそさまのことですから、どうだっていいと言えばどうだっていいんですけど、まあそちらさまとも先代からの長いお付き合いですから、老婆心ながら・・・」と言

          • 内田樹 - Wikipedia

            内田 樹(うちだ たつる、1950年9月30日 - )は、日本のフランス文学者、武道家(合気道凱風館館長。合気道七段、居合道三段、杖道三段[1])、翻訳家、思想家[2]、エッセイスト、元学生運動家[3]。神戸女学院大学名誉教授。学位は修士(旧東京都立大学・1980年、フランス文学専攻)。専門はフランス現代思想[4]。立憲民主党パートナー[5]。 東京大学文学部卒業。旧東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。 高校を中退したが、大学入学資格検定を経て東大に入学、文学部仏文科卒。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。フランス現代思想を専門とし、大学で教鞭を執る。 『ためらいの倫理学』(2001年)以来、エマニュエル・レヴィナスをはじめ思想の簡明な解説や、知的エッセイを数多く執筆。少子高齢化、成熟した資本主義経済の末路への予測から、消費を基盤とした経済システムが終焉を迎えつ

              内田樹 - Wikipedia
            • 日本語壊滅 - 内田樹の研究室

              産経新聞が「大丈夫か日本語」というシリーズ記事を掲載している。 たいへん興味深い記事があったのでご紹介したい。 まずは携帯メールによる語彙の変化についての研究報告。 日本大学文理学部の田中ゆかり教授(日本語学)は「(携帯メールのコミュニケーションで)新たな語彙を獲得するのは難しい」とみる。そこでのやりとりは親密な間柄の「おしゃべり」に限られるからだ。丁寧な言い回しや敬語といった配慮表現が絵文字や記号に取って代わられることも多く、言葉を尽くして伝える訓練にはならない。 「短文化」も加速している。田中研究室に在籍していた立川結花さんが平成17年、大学生の携帯メール約400件を分析したところ、1件平均の文字数は約30字で、5年前の調査結果の3分の1にまで減っていた。 「相手に悪く思われないためには、30秒以内に返信するのが暗黙のルール。送受信の頻度は上がり、極端な場合、1文字だけのメールがやり取

              • 「バブル」後記 - 内田樹の研究室

                「バブル」について書いたら、いろいろなところから反響があった。 もとのURLで名前が挙げられていた茂木健一郎さんも、勝間和代さんも、それぞれの意見をブログに発表している。 たぶん、このサイトの読者の多くはすでに読まれていると思う。 http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2010/08/post-be9f.html (茂木さん「さあこれから仕事だ」というときに邪魔しちゃってすみません)。 http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/ 私は遠藤店長の言葉のうちに「私に当てはまる批判」を見出し、そのご指摘を多として、これからは反省しよう・・・と思ったわけで、別に茂木さん、勝間さんに批判を加えたわけではない。 その点についてはおふたりともちゃんとご理解いただいていると思うので、心配はしていない。 私が批判したかったのは、日本の出

                • 平田オリザの法外な過激さについて - 内田樹の研究室

                  想田和弘監督の『演劇1』『演劇2』の公開が始まった。 オフィシャル・パンフレットにちょっと長めのコメントを載せたので、それを転載。 たいへん面白い映画なので、みなさん見に行きましょうね! 『演劇1』『演劇2』、まとめて5時間42分を三晩かけて見た。たいへんに面白かった。何がどう面白かったのか、手持ちの映画批評の用語ではうまく表現できない。そういう種類の経験だった。 私は何であれinnovativeなものに対しては基本的に好意的な人間である。自分がそこで経験したことを記述したり、人に説明したりするためには、新しい概念と新しい言葉を自分でつくり出さなければならないという切迫を愛するのである。まだ見終わったばかりの、興奮さめやらぬ状態で、この映画のどこが私に切迫してきたのか、それについて書いてみたい。 この映画の「成功」(と言ってよいと思う)の理由は二つある。 一つは「観察映画」という独特のドキ

                  • 普天間基地問題がかたづかない理由 - 内田樹の研究室

                    毎日新聞からの電話取材。お題は「普天間基地問題」。 新聞の電話取材で数行のコメントで、基地問題のようなむずかしい問題を論ずることは事実上不可能である。 その行数では、理解しがたい話を「情理を尽くして」説得することはできない。 基地問題は「解のない問題」である。 変数が多すぎる。 アメリカ政府、日本政府、沖縄県民がとりあえず当事者であるが、もちろんその内部にも異論が混在している。 アメリカの軍部の中でも、海兵隊の基地問題に対しては、他の三軍は冷ややかである(これは日本の新聞はほとんど報道しない)。 「ヘリコプター基地なんか、沖縄に要らない」と広言する軍人たちももちろん米軍内部にはいる。 いて当然である。 軍事はすべて「もし、こんなことが起きたら」という未来予測に基づいて計画される。 未来予測だから、誰が正しい予測をしているかは「ことが起きるまで」誰にもわからない。 「打てる手はすべて打ってお

                    • 内田樹の研究室: アメリカの呪い

                      2024 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 2023 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 9月 - septembre 10月 - octobre 11月 - novembre 12月 - décembre 2022 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 9月 - septembre 10月 - octobre 11月 - novembre 12月 - décembre 2021 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5

                      • メディアの劣化について - 内田樹の研究室

                        あるフランスの媒体から去年の2月に「3/11以降の日本のメディアについて」の寄稿を依頼された。 送稿したまま忘れていたら、それをまた再掲したいというメールが来た。 何を書いたか忘れていたので、掘り出して読み返したみた。 なるほどね、そういう考え方もあるのかと思った(自分の書いたことをすぐに忘れてしまう男なのであります)。 というわけでブログに再録。 2011年3月11日の東日本大震災と、それに続いた東電の福島第一原発事故は私たちの国の中枢的な社会システムが想像以上に劣化していることを国民の前にあきらかにした。日本のシステムが決して世界一流のものではないことを人々は知らないわけではなかったが、まさかこれほどまでに劣悪なものだとは思っていなかった。そのことに国民は驚き、それから後、長く深い抑鬱状態のうちに落ち込んでいる。 政府の危機管理体制がほとんど機能していなかったこと、原子力工学の専門家た

                        • 内田樹の研究室: うなぎくん、小説を救う

                          2024 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 2023 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 9月 - septembre 10月 - octobre 11月 - novembre 12月 - décembre 2022 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 9月 - septembre 10月 - octobre 11月 - novembre 12月 - décembre

                          • レヴィナスの時間論 - 内田樹の研究室

                            『福音と世界』という冊子に標記のような文を寄せた。あまりふつうの人の眼には止まらないような媒体なので、ここに再録しておく。 レヴィナスの時間論 最初は「レヴィナスの終末論」というお題を頂いた。原稿を引き受けたのは昨年の12月である。そのときには「あのこと」を書こうというアイディアがあったのだと思う(そうでなければ引き受けない)。だが、10ヶ月経って、いざ締め切り間際になってみると、そのとき何を書く気で引き受けたのかが思い出せない。とりあえず、レヴィナスの時間の観念についてなら少し書けそうな気がするので、それを書こうと思う。それはユダヤ教の終末論的思考にどこかで通底しているはずである。 エマニュエル・レヴィナス(1906-95)の戦後すぐの著作に『時間と他者』がある。短い講演録だが、正直言うと、ほとんど意味不明のテクストである。 終戦直後に「ホロコースト・サヴァイヴァー」としてのレヴィナスの

                            • 隣人としてのイスラーム 収奪から共生へ - 内田樹の研究室

                              2014年2月24日集英社新書『一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教』 刊行記念トークイベント@スタンダードブックストア心斎橋 中田考&内田樹 「隣人としてのイスラーム 収奪から共生へ」 ――今日はたくさんの方にお運びいただきありがとうございます。今日は「隣人としてのイスラーム 収奪から共生へ」というようなテーマ設定でお話いただければと思います。 最近、イスラームに関しては、ハラール認証ビジネスというものがたいへん盛り上がっているという報道が目立つようになってきましたね。イスラームといえば「いろいろなタブーがある」というイメージが一般にはあると思うんですけれども。このトークの皮切りの話題として、ハラールというものに我々日本人はどう理解し、接したらいいのかということをイスラーム学者である中田先生からまず、お話いただきたいのですけれども。 ハラール認証ビジネスの問題点 中田 「ハラー

                              • なぜ安倍政権は勝ち続けるのか? - 内田樹の研究室

                                「なぜ安倍政権はこれほど勝ち続けるのか?」 その理由はとりあえず周知されていない。誰でも知っている理由なら、こんな特集は組まれない。 ふつう政権の支持率が高いのは(政権発足時の「ご祝儀」を除くと)善政の恩沢に現に国民が浴しているからである。 だが、安倍政権はそうではない。 経済政策は失敗した。隣国との緊張緩和は見るべき成果を上げていない。沖縄の基地問題は解決の糸口が見えない。安保法案の審議では国会軽視と反立憲主義の態度が露呈した。五輪計画や福島原発や豊洲移転問題では日本の官僚機構全体のガバナンスと倫理の欠如があきらかになっている。どれも政権末期の徴候である。にもかかわらず政権は高い支持率を保持している。その根拠は何なのか? 一番簡単なのは、「日本人は政策の適否を判断できないほど愚鈍になった」という解釈である。 たしかに話は簡単になるが、先がない。 国民の過半が愚鈍であるなら、こんな特集もこ

                                • 内田樹の研究室: うなぎくん、小説を救う

                                  2024 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 2023 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 9月 - septembre 10月 - octobre 11月 - novembre 12月 - décembre 2022 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 9月 - septembre 10月 - octobre 11月 - novembre 12月 - décembre

                                  • 成熟のために - 内田樹の研究室

                                    今週も忙しい一週間であった。 月曜、部長会、ゼミ、杖道稽古。 火曜、三宅接骨院、BP取材(村上春樹論)、ゼミ、指定校説明会でお詫びと講演(変なの) 水曜、新大阪の歯科で歯の治療、下川先生お稽古。 木曜、教育実習生の受け入れ校の問(啓明学院で尾崎校長と久闊を叙す)、光安さんのところで夏仕様に髪切り(ほぼ丸坊主)、メディア・コミュニケーション演習。 金曜、静岡県立静岡高校で社会科教員のための研修会で講演。 教育関係の講演がこのあともしばらく続く。 「教育現場から市場経済の思考と語法を一掃せよ」と書いたせいで、あちこちの学校から「その話をしてください」と言われる。 話をすると、どなたも「深く共感」してくださる。 深く共感してくださるということは、私と「ほとんど同じ意見」だということである。 同じ意見をお持ちなら、私を招くには及ばない。 それでも私が講演に招かれるのは、その「同じ意見」を「公言する

                                    • 憲法の話(長いです) - 内田樹の研究室

                                      もうすぐ出るSB新書の『戦後民主主義に僕から一票』には憲法について過去にブログに載せた文章がいくつか再録されている。これもその一つ。ただし、新書化に際して大幅に加筆したので、オリジナルの2倍くらいの量になっている。今日は11月3日。日本国憲法公布から75年経った。改めて憲法について考えたい。 私が憲法に関して言いたいことはたいへんシンプルである。それは現代日本において日本国憲法というのは「空語」であるということだ。だから、この空語を充たさなければいけないということだ。 日本国憲の掲げたさまざまな理想は単なる概念である。「絵に描いた餅」である。この空疎な概念を、日本国民であるわれわれが「受肉」させ、生命を吹き込んでいく、そういう働きかけをしていかなければいけない。 憲法は書かれたらそれで完成するというものではない。憲法を完成させるのは、国民の長期にわたる集団的努力である。そして、その努力が十

                                      • 「沖縄の孤独な戦い」ル・モンド - 内田樹の研究室

                                        『ル・モンド』が3月25日に「沖縄の孤独な戦い」と題するレポートを掲載した。 ヨーロッパから見た沖縄の状態についてのレポートである。ヨーロッパからは日本は「こういうふうに見えている」ということである。 とくに、最後の方の「日本政府の無関心が沖縄独立気運を強めている」という観察はたぶん欧米の読者には腑に落ちる説明だろう(植民地においての無数の苦い経験が彼らにはある)。 なぜ日本政府がそのような愚かな選択に固執するのか、その理路が記者にはどうしても理解できないようだ。 日本のメディアでは自明として扱われていることが、海外メディアからは理解不能であるという場合に、対応は二通りある。ひとつは海外メディアは「何も事情がわかっていない」と無視すること。ひとつは「事情がわかっていないのは自分たちかもしれない・・・」と疑ってかかること。 知的負荷が大きいのは後者である。 沖縄の孤独な戦い フィリップ・ポン

                                        • アカデミアと親密性 - 内田樹の研究室

                                          私大連のヒアリングがある。 飯学長と二人で、いろいろと大学経営についてのご質問を受ける。 聴き手は広島女学院大学の今田寛学長と私大連の職員お二人。 私大連加盟大学のうち、「地方」にある、「学年定員800人以下」の大学はどこも志願者確保に苦戦している。 加えて「ミッション系」の「女子大」の状況はさらに厳しい。 その中できわめて例外的に志願者確保に成功している大学がいくつかある。 本学もその一つである。 定員管理が「入学者が多すぎる」というかたちで失敗するというのは、志願者確保に苦労している大学からは「贅沢な悩み」だと言われる。 「どうして、これほど悪い条件が揃っているにもかかわらず、志願者を集めることができているのか」を調べて「成功の秘密」を検知するという趣旨のヒアリングなのである。 改めて訊かれると、さあ・・・どうしてなんでしょうねと学長と顔を見合わせてしまう。 立地条件が特によいわけでは

                                          • 2017.10.20 『内田樹の生存戦略』④ - カメキチの目

                                            Q 安倍自民党政権が掲げる政策で日本はどうなるんでしょう A 日本は今「縮み」始めています。ですから、国民的資源のフェアな分配方法について根本的な議論を始めるしかない。でも、政治家も官僚もメディアも、誰もそんな話をしようとしない。分配方法のことはとりあえず忘れて、「パイを大きくする」ためにはどうすればいいのかという話ばかりしている。そして、パイを大きくするためには、「選択と集中」しかないというものです。…でも、誰が考えても、沈みゆく社会で「選択と集中」戦略を採用すれば、超富裕層と貧困層への二極化が亢進するしかありません。 注:このQは、いま発せられたものではありません。したがって、こんどの選挙とは 関係ありません。 本が出版されたときも北朝鮮からミサイルは発射されていたが、「国難」と言って、Jアラートで国民に危機感をつのらせることはまだなかった。 ところで、 私はメディアが与党大勝と予想し

                                            • 内田樹の研究室: うなぎくん、小説を救う

                                              2024 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 2023 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 9月 - septembre 10月 - octobre 11月 - novembre 12月 - décembre 2022 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 9月 - septembre 10月 - octobre 11月 - novembre 12月 - décembre

                                              • 韓国の教育事情はどうなっているんだろう - 内田樹の研究室

                                                韓国からお客さまが来た。 Silla University のパク教授と、Danjae school のパク先生。そのご令息で一橋大学留学中のパク君と、そのお友だちの生巣さん(彼女は日本人)。 パク教授は『先生はえらい』の翻訳者である。 パク先生は『下流志向』を読んで、膝を叩いて(ほんとうに叩いたらしい)、叩きすぎて膝が痛くなったので、そのあと韓国語版のウチダ本を順番に読書会で取り上げて、教員仲間でお読み頂いているそうである。 『先生はえらい』も、この方々のおかげで出ることになった。 このあと『街場の教育論』、『街場のメディア論』を続けて翻訳出版したいという。 隣国で自分の本が読まれることはたいへんにうれしいけれど、それは翻って言えば、日本と同じ問題を韓国社会も抱え込んでいるということである。 韓国はご存じの通り、かつての日本に似た受験競争・学歴社会である。 高学歴を手に入れることが死活的

                                                • ひさしぶりに授業をしました - 内田樹の研究室

                                                  難波江さんの「メディア・コミュニケーション演習」の授業にゲストでお呼ばれした。今週来週二回にわたって『街場のメディア論』を素材に、学生たちとおしゃべりをする。 これまで授業のテキストにこの本を使っていただいたので、その総括的な書評を学生さんたちに書いてもらうというのが課題。 なかなか面白い議論だった。 「マスメディアはもうダメなんでしょうか?」という学生からの質問があったので、「はい」とお答えする。 もうダメです。 よほど心を入れ替えたらなんとかなるかも知れないけれど、これまで通りやっていたら、各新聞の「毎年5万部」の売り上げ減少ペースに歯止めはかからないだろう。 毎年5万部ということは、800万部の朝日新聞の発行部数がゼロになるまで160年かかるということである。 「100万部減るまでにあと20年かかるわけですから」と先日朝日新聞のOBの方がため息をついていた。 それじゃあ、今いる社員た

                                                  • 情報を抜く - 内田樹の研究室

                                                    クリエイティヴ・ライティングの今週の宿題は「情報を抜く」。 ものを書く上での「情報を抜く」ということの重要性を指摘した人にかの橋本治先生がいる。 橋本先生はこう述べておられる。 自分が生きている限り、自分の身近にはまともな生活圏があるんだから、そのことは考えなくてよくて、そこから外れたときにどう生きるかという考えをしなくちゃいけないから、外れたところにいる人のことを考えるしかないということなんじゃないのかなあ……。俺、高校のときにいっぺん外れちゃったから。 それで、自分の居場所ってどこなんだと。 知らない人のいるところで生きていくしかないから、じゃあその知らない人をとりあえず考えてということだと思うし。 あと、自分と違う人のほうがわかりやすいんですよね。 『桃尻娘』を書くときに、こっちが二十七、八じゃないですか。主人公は十五だったでしょう。 何が違うかというと、男と女が違うと考える前に、彼

                                                    • 内田樹の研究室: うなぎくん、小説を救う

                                                      2024 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 2023 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 9月 - septembre 10月 - octobre 11月 - novembre 12月 - décembre 2022 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 9月 - septembre 10月 - octobre 11月 - novembre 12月 - décembre

                                                      • 単位未修問題であちこちからコメントを求められる - 内田樹の研究室

                                                        高校の単位不足問題についてあちこちのメディアからコメントを求められる。 テレビだけはお断りしたけれど(すみません)、新聞雑誌からの取材にはその場で思いついたことをだらだらしゃべる。 私は高校の現場の人間ではないので、素人の意見を述べるしかない。 私の見るところ、この履修問題が顕在化したプロセスはつぎのようなものである。 (1)学習指導要領と現場での教育内容には乖離がある (2)この乖離を学校と教育委員会は法規の「弾力的運用」によってつじつまあわせをしていた (3)「弾力」の度が過ぎたので、あちこちでほころびが出た この現状認識に特に異存のある方はいないであろう。 (1)は現実である。 実際に文科省の示す学習指導要領通りに授業をやるだけの時間も人的リソースも確保できないと悲鳴を上げている学校はいくらもある。 主な理由は(教員たちによれば)教員たちにあまりに大量のペーパーワークが課せられている

                                                        • エクリチュールについて(承前) - 内田樹の研究室

                                                          エクリチュールについて(承前) ロラン・バルトのエクリチュール論そのものが、そのあまりに学術的なエクリチュールゆえに、エクリチュール論を理解することを通じてはじめて社会的階層化圧から離脱することのできる社会集団には届かないように構造化されていた・・・というメタ・エクリチュールのありようについて話していたところであった。 同じことはピエール・ブルデューの文化資本論についても言える。 『ディスタンクシオン』もまた、(読んだ方、あるいは読もうとして挫折した方は喜んで同意してくださると思うが)高いリテラシーを要求するテクストである。 おそらく、ブルデュー自身、フランス国内のせいぜい数万人程度の読者しか想定していない。 自説が理解される範囲はその程度を超えないだろうと思って書いている(そうでなければ、違う書き方をしたはずである)。 だが、「階層下位に位置づけられ、文化資本を持たない人には社会的上昇の

                                                          • New York Times の記事から。安倍訪米を前に - 内田樹の研究室

                                                            4月20日付け、New York Times の社説「安倍晋三と日本の歴史」を翻訳した。 訪米と上下院での演説を前にして、NYTは安倍首相に「彼の右翼的同盟者たちとの絶縁」を迫っている。一国の首相に、国益のために彼の政治的支持者たちを見捨てることを要求するというのはかなり踏み込んだ要求である。 官邸がこれを読んでどういう演説草稿を作文をしてくるか、NYTはそれを吟味するつもりなのだろう。 気に掛るのは、二度にわたって「曖昧な形容詞」「わかりにくい表現」を咎めていることである。そこに彼らの苛立ちを感じる。国内メディアなら、何を言っているのかわからない「玉虫色」の答弁はそのままスルーされるだろうが、NYTは首相が「何を言っているのかわからない」のは「ほんとうのことを言うとはげしい批判を引き起こすこと」を内心で思っているからだという推論をしている。 この推論に私も同意する。 安倍首相が「何を言っ

                                                            • 内田樹の研究室 核武装ニッポン

                                                              2024 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 2023 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 9月 - septembre 10月 - octobre 11月 - novembre 12月 - décembre 2022 1月 - janvier 2月 - février 3月 - mars 4月 - avril 5月 - mai 6月 - juin 7月 - juillet 8月 - août 9月 - septembre 10月 - octobre 11月 - novembre 12月 - décembre

                                                              • 旦那芸について - 内田樹の研究室

                                                                観世流の謡と舞の稽古を始めて十八年になる。 三年前に初能で『土蜘蛛』を披き、去年の六月には『羽衣』で二度目の能の舞台を踏んだ。次の能は来年。『敦盛』を舞う予定になっている。 私が専門とする合気道の基準を当てはめると、まず「三段」というあたりである。ようやく薄目が開いてきて、自分がそもそもどういう技芸を学んでいるのか、自分はなぜこの技芸の習得をめざしたのか、自分はこの芸能の「地図」のどのあたりに位置しているのか、いささか構えて言えば、芸能史におけるおのれの「歴史的役割」は何かということがようやくぼんやりわかってきたあたりである。 こういう自己認知のしかたを「マッピング」と呼ぶ。自分自身を含む風景を上空から鳥瞰的に見下ろしてみるということである。そうやってみてわかったことがある。それは私がしているのは「旦那芸」だということである。 こういう言い方を好まない人がいることはわかっている。けれども、

                                                                • あるインタビューから - 内田樹の研究室

                                                                  ある市民団体の機関紙のインタビューを受けた。 一般の方の眼にはあまり触れる機会のないものなので、ここに転載しておく。 安倍政治の暴走をゆるさない  国民の力に確信を 内田樹神戸女学院大学名誉教授に聞きました ー安保法制改悪案の強行採決から二ヶ月になりますがいまの状況をどのように判断されていますか その後に大阪の知事・市長のダブル選挙での維新の勝利もあり、安倍政権の支持率が四七〜四八%という結果も出ています。正直言って、日本国民が今の政治をどう評価しているのか理解に苦しむところです。 どう考えてみても国民生活にとってははっきり不利益になる方向に政治は進んでいます。政権運営は安保法制の強行採決、辺野古基地の工事の強行に見られるように際立って強権的・抑圧的ですし、アベノミクスはあらゆる経済指標が失敗を告げており、メディアや大学に対する干渉もどんどん現場を萎縮させている。市民生活が直接攻撃されてい

                                                                  • 「En Rich」のロングインタビュー - 内田樹の研究室

                                                                    沖縄で出ている『En Rich』という雑誌からロングインタビューを受けた。 沖縄以外ではなかなか手に取る機会のないメディアなので、ブログに採録する。 「いつもの話」で、かつ長いので、お暇なときにどうぞ。 ―大津市のいじめ自殺事件に関するブログで、「いじめというのは、教育の失敗ではなく、むしろ成果だ」と語られていたのが印象的でした。 今回の事件で、学校や教育委員会が情報を隠蔽した理由は、「バレたら叱られる」からです。だから、とにかく目の前の問題解決を先送りしようとする。 ミスがあれば、お互いに責任をなすりつけあって、責任を押しつけられたものが周りからの集中攻撃を浴びる。学校教育そのものがその「いじめの構造」を再生産している。 だから、他者からの攻撃を恐れて身を縮める。嵐が過ぎるのを首をすくめて堪え忍ぶという生き方が日本社会に行き渡っている。「何もしない」というのがもっとも合理的な選択だと思わ

                                                                    • クレーマー親との戦い - 内田樹の研究室

                                                                      月曜は大学で会議。 入試制度の定員についての議論。 現在の制度は、できるだけ入試制度の種類を増やして、多様なタイプの志願者を受け容れるという「生物学的多様性」理論と、できるだけ入試回数を増やして、志願者数を確保するという「地引き網」理論のアマルガムである。 前者は教授会の支持を、後者は理事会の指示をとりつけるため説明である。 どちらも掬すべき説明ではあるが、やはり入試制度はもう少しシンプルな方がいい。 ひとつは入試のフェアネスを担保するためである。 制度ごとに難易度が違い、中には学力のかなり低い志願者をスクリーニングできない制度がある。あまり学力が低い学生は入学後の授業についていけないし、「あんな子でも受かるの?」ということが口コミで伝わると大学のブランドイメージにかかわる。 ひとつは入試業務の負荷が過重になると、教職員の日常業務に支障が出るからである。 現在本学には AO、クローバー、公

                                                                      • 内田樹の記事に事実誤認が多すぎて体調崩しそうになった

                                                                        ■ネタ元 http://blog.tatsuru.com/2023/04/02_0947.html 賛成できる部分もあるが、個別の具体例に対して事実認識が古いか間違っている内容が多すぎて、読んでて気分悪くなった 一つは米国に徹底的に追随すること 外圧を利用して政策を通す、といういつも通りの政府のやりかたであって、米国のいいなりと言い切ってしまうのは一面的にすぎない。米国が日本に要求している事項は多くあるが、日本にとって都合のいい要求だけ呑んでいる。例えば、米国ははロシアへの経済制裁圧力をかけているが、日本がサハリン2から撤退する気配はない。米国へ徹底的に追従するというなら、今すぐにでもサハリン2から撤退してしかるべきだが、そうしていない。 国民がこの大きな増額にそれほど違和感を覚えないで、ぼんやり傍観しているのは、安全保障戦略について考えるのは日本人の仕事ではないと思っているからである。

                                                                          内田樹の記事に事実誤認が多すぎて体調崩しそうになった
                                                                        • Japan Times の記事から「日本の厄介な歴史修正主義者たち」 - 内田樹の研究室

                                                                          海外メディアは連日安倍政権の歴史修正主義と国際的孤立について報道している。 ドイツの新聞に対してフランクフルト総領事が「親中国プロパガンダン」と抗議したことが、世界のジャーナリストたちに与えた衝撃を日本の外務省も日本のメディアも過小評価しているのではないか。 日本では「政治的主人たち」(political masters)に外交官もジャーナリストも学者も無批判に屈従しているのが、外から見るとどれほど異様な風景なのか、気づいていないのは日本人だけである。 日本の厄介な歴史修正主義者たち(Japan Times, 14 April) by Hugh Cortazzi(1980-84 英国駐日大使) 日本の右翼政治家たちは海外メディアの報道を意に介さないでいる。彼らが外国人の感情に対する配慮に乏しいのは、外国人を蔑んでいるからである。 右翼政治家たちは日本をすべての面で称讃しない外国人、日本の歴

                                                                          • NewYork Times 3月2日の記事から - 内田樹の研究室

                                                                            アメリカの対日世論はしだいに疑惑と不信の論調に傾きつつある。 New York Times の昨日の記事「安倍氏の危険な歴史修正主義」を訳してみた。 安倍首相の「真意」を記者が読み切れないのは、つねづね申し上げているとおり、「対米従属を通じての、対米自立」という自民党の伝統的な戦略の「意味」と、それを支える「心性」がアメリカ人には理解しにくいものだからである。 記事は首相の真意を「hard to decipher」と評しているが、decipher というのは「意味不明の言葉・暗号・古文書などを解読する」というかなり特異な含意の動詞である。 首相の対米姿勢は友好的なのか対立的なのか、よくわからないという先方の当惑がよく伝わってくる記事である。 なにより「does not want to be dragged into a conflict between China and Japan」(ア

                                                                            • 坂本龍馬フィーヴァー - 内田樹の研究室

                                                                              朝刊を開いたら、一面の下の書籍広告がぜんぶ坂本龍馬関係の書籍だった。 書店に行っても坂本龍馬関係の本ばかりがずらりと並んでいる。 私たちの国では、システムや価値観のシフトが時代の趨勢としてやみがたいという「雰囲気」になると、ひとびとは幕末に眼を向ける。 地殻変動的な激動に対応した「成功例」として、私たちが帰趨的に参照できるものを明治維新のほかに持たないからである。 日本人がある程度明確な「国家プラン」をもって集団的に思考し、行動した経験は維新前夜だけである。 それはアメリカ人が社会的激動に遭遇するたびに「建国の父たち」を想起するのと似た心理機制なのかも知れない。 司馬遼太郎によると、坂本龍馬の名前はひとにぎりの旧志士たちのあいだでこそ知られていたが、明治中期にはもうほとんど忘れ去られていた。 それが国民的な知名度を得たのは、日露戦争前夜の1904年、皇后の夢枕に白衣の武士が立ち、来るべき戦

                                                                              • 内田樹と村上春樹に見る神戸的性格について

                                                                                陰気でねちねちしていて甘えており、俗物だが目立ちたがりで、人を人とも思ってないくらい人格ができていない売文屋。あの人たちもう60代でしょう。おまけに容姿もそっくりだ。2人の共通点は出自のなかで神戸で生活してるということだから、神戸人の性格なのかと思ってる。共通部分はそれしかない。なお実際、内田樹は村上春樹オタクで村上春樹を絶賛し続けている第一人者。地元が同じだから育ちも似ていて、馬があうのだろうか。もう一人、似ている人としてやはり神戸育ちの浅田彰を挙げられる。性格はみんな悪いし、見た目も格好悪い。悪文で他人を陥れたり、社会風俗を悪くしてはした金を儲け、虚栄にはやるのがデフォルト。3つも同じ例があるから偶然ではない。ツイートする

                                                                                • AO 入試が始まった - 内田樹の研究室

                                                                                  AO入試の第一次選考。 これから3月半ばの後期試験の判定教授会まで、半年にわたる長い入試シーズンが始まる。 入試部長として、この入試業務の全体を統括しなければならない。 もちろん実務は入学センターの職員がやってくれるので、決定したことについて(とくに失敗したことについて)責任を取るのが私の仕事である。 立場上責任を取ったり謝ったりすることはさっぱり気にならない。 世の中には、「立場上」であれ、責任をとることを好まぬ人もおられるけれど、「立場上」というのは要するに「命までは取らない」ということである。 そういう機会に「取れるものは取っておく」というのはずいぶんと大事なことである。 予定納税のようなものである。 そのうち「どかん」と来るかもしれないものを小出しに払っておくと後で助かる。 私が「わりとどうでもいい局面」ですぐに謝るのは、「絶対譲れない局面」で絶対謝らないための「貯金」をしているの