保釈(2回目)され、東京拘置所を出るカルロス・ゴーン被告(右から2人目)。左は高野隆弁護士=2019年4月25日、東京・小菅 海外渡航禁止の保釈条件に反し、レバノンへ逃亡した前日産自動車会長のカルロス・ゴーン被告(65)=金融商品取引法違反などの罪で起訴、公判前整理手続き中。米国の代理人を通じて出した声明では、日本の刑事司法制度について「有罪が前提で、差別がはびこり、基本的人権が否定されている」「国際法や条約に基づく日本の法的義務を著しく無視するものでもある」と批判している。日本のどのような制度に憤り、国際法や条約に反していると言っているのだろうか。これまでの経過と彼や弁護人の主張などから考察してみよう。(共同通信編集委員=竹田昌弘) ■逮捕4回、東京拘置所に130日 ゴーン前会長は2018年11月19日夕、プライベートジェットで羽田空港に到着直後、待っていた東京地検特捜部の係官に連行され