ニンジン畑の生育状況を説明する農家の柳沢孝行さん=千葉県船橋市で2022年4月11日午後6時20分、町野幸撮影 「もう、これ以上やっていけない」。こうした悲痛な声が各地の農家から上がっている。生産に必要な物資の値上げが経営を圧迫しており、ロシアのウクライナ侵攻を経て、さらに高騰しているためだ。現場や背景を取材した。 年40万円の負担増 「ここまで高くなるのは初めて」。千葉県船橋市で25年前から農業を営む柳沢孝行さん(48)は頭を抱える。 250アールの畑で地元特産のニンジンやダイコンなどを栽培してきた。20キロ入りの化学肥料を年300~400袋ほど使用しているが、…