まな板できゅうりを細切りにするトントンという音が気持ちよくキッチンに響く。たっぷりとお湯を沸かしたストウブの鍋で、つやつやの水餃子が茹であがる。 青葉家に集った人々は、湯気を放つ家庭料理を囲み「いただきます」と一斉に手を合わせて、美味しいご飯をほくほくと食べる。 これは、全国50カ所以上で劇場公開された映画『青葉家のテーブル』のとあるシーンだ。 ただし製作したのは映画会社ではなく、ECサイトを運営する企業・クラシコムだ。 「北欧、暮らしの道具店」はアパレルや雑貨を販売するECサイト。運営する株式会社クラシコムは、2024年で創業18年目を迎える。 驚くべきは、創業以来一度も売り上げを落とすことなく、右肩上がりで成長し続けていることだ。2023年7月期の売上高は、前年同期の売上高51億6000万円から17.4%増の60億6000万円と大きく伸長した。 「北欧、暮らしの道具店」の大きな強みは、